2020 Fiscal Year Research-status Report
非類似の物品にかかる形態の保護における不正競争防止法2条1項1号の位置づけ
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19K13581
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
末宗 達行 早稲田大学, 法学学術院, 講師(任期付) (80822254)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Passing off / 不正競争防止法 / デザイン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、アメリカ法及びイギリス法との比較法的見地から、不正競争防止法2条1項1号のもと、非類似の物品に対する形態をどのように保護すべきか、及びその保護の根拠・存在意義を明らかにするものである。申請当初の予定では、2020年度においては、アメリカLanham法43条a項のもとでの非類似の物品に対する形態保護のあり方に関する文献及び現地研究者への聞き取り調査を実施することとしていた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響の拡大を踏まえて、2019年度の研究実施状況報告において予定を変更し、2020年度は、2019年中に実施したイギリス・ロンドンでの現地研究者との意見交換や資料収集をもとにして、引き続き、イギリスにおけるデザイン保護法制に関する分析、検討を中心として行うことを予定していた。 予定の変更で予想した通り、新型コロナウイルス感染症の影響の拡大により、在宅での研究活動の実施を余儀なくされ、資料収集にも大きな制約があった。そのため、在宅での研究活動の実施を可能とするための環境の整備や、必要となる資料の収集を行った。 こうした中で、2020年度は、イギリスにおけるデザイン保護法制の一部を占める応用美術としての保護の観点からを中心として、イギリスにおけるデザイン保護について昨年度に引き続き調査、研究を実施した。また、あわせて比較検討の観点から日本の同様の制度等についても並行して調査、研究を行った。 これらの調査研究については、次年度以降、論文等の形にして研究成果を発表することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請当初の予定では、2020年度においては、アメリカLanham法43条a項のもとでの非類似の物品に対する形態保護のあり方に関する文献及び現地研究者への聞き取り調査を実施することとしていた。しかしながら、2019年度の研究実施状況報告において、新型コロナウイルス感染症の影響により、現地での聞き取り調査は極めて困難となり、また、資料へのアクセスも制約が大きくなることから、2019年度の現地調査等に基づき、イギリスにおけるデザイン保護法制に関する分析、検討を中心として行う予定へと変更した。 2020年度は、イギリスにおけるデザイン保護法制の一部を占める、応用美術としての保護の観点からのデザイン保護について、邦語での先行研究を含めて、調査を実施した。 こうした状況を総合的に判断するならば、やや遅れている、と現時点では言わざるを得ないものと思料する。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定では、次の段階として、アメリカLanham法43条a項のもとでの非類似の物品に対する形態保護のあり方に関する文献及び現地研究者への聞き取り調査の実施する予定としていた。具体的には、アメリカ意匠特許制度(日本の意匠法に相当)のもとでの非類似の物品に対する保護に関する判例や学説の分析、及び、Lanham法43条a項による非登録のトレードドレスとしての形態保護において、非類似の物品に対する形態保護の現状や、その意義に関する判例や学説の分析を行う予定であった。 依然として、新型コロナウイルス感染症の影響により、現地研究者への聞き取り調査は困難であり、また資料収集にも一定の制約がある。そこで、アメリカLanham法43条a項のもとでの非類似の物品に対する形態保護のあり方に関する文献調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
申請当初予定していた現地研究者への聞き取り調査を断念せざるをえず、それに対応して計上していた予算が執行できなかったため。2021年度は、当該年度分として請求した助成金と合わせて、主に文献収集に使用する予定である。
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