2023 Fiscal Year Research-status Report
Research of the History of Environmental Economics Focusing on A.V. Kneese
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19K13663
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Research Institution | Taisho University |
Principal Investigator |
西林 勝吾 大正大学, 地域創生学部, 専任講師 (00758237)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | A.V.クネーゼ / 水資源管理 / 放射性廃棄物処分場 / 環境経済学史 / 政策主体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の内容は①「環境経済学の父」であるA.V.クネーゼの環境経済理論を再構成すること、および②水資源管理やエネルギー問題についての事例研究(フィールドワーク)を行うことである。
①および②に関連して、ドイツのルール地方、およびオランダにて水管理組合のフィールドワーク調査を複数回実施した。ノーベル経済学賞を受賞したオストロムが提唱したコモンズによる環境資源管理のあり方を補足するような論文として、クネーゼが注目したルール地方の水管理組合、またそれらと国際協力を実施し、類似した組織形態および政策手法を実施するオランダの水管理組合の取り組みを位置付ける論文を環境経済学の海外ジャーナル(Ecological Economics)に投稿準備中である。
また、2023年3月に、実施した、フィンランド・ロヴィーサにおける原子力および地域政策について、共著論文「もう一つの原子力の町,ロヴィーサ : フィンランドにおける核のごみ処分問題の多面的理解に向けて」が『環境と公害』に掲載された。放射性廃棄物処分については、今年度も継続し、スウェーデンのエストハンマルにてフィールドワークを実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度、2022年度にかけて、コロナ禍の影響で、当初予定していた海外・国内調査を実施することができなかったため。また、思想史研究については、資料の整理、分析が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
ドイツ、オランダを中心とした水資源管理の調査、フィンランドを中心とした放射性廃棄物処分に関する現地調査を今年度も進めていく。 学史・思想史系の論文執筆については引き続き注力し、今年度中に海外ジャーナルに2本投稿できるよう、作業を進めていく。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により、当初予定していた海外でのフィールドワーク調査を実施することができなかったため。今年度も引き続き、ドイツ、オランダを中心とした水管理組合の現地調査を実施する。
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