2019 Fiscal Year Research-status Report
地域銀行の再編と取引先中小企業に関する実証研究―再編手法の観点から
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19K13748
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| Research Institution | Aichi Gakuin University |
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Principal Investigator |
野島 栄莉子 (内木栄莉子) 愛知学院大学, 総合政策学部, 講師 (50780350)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 金融機関 / 貸出行動 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本の地域銀行の経営再編が、貸出を行っている中小企業に与える影響について実証的に明らかにすることである。この目的を達成するために、令和元年度は、金融機関の貸出行動に焦点を当てた分析を行った。具体的には、以下の二点に関する実証分析を行った。
第一に、「金融機関の健全性が新規開業企業向け貸出に与える影響」について、2008年の金融危機に注目した分析を行った。その結果、健全性の高い金融機関は2008年の金融危機時には新規開業企業への貸出に消極的であったことが明らかになった。本分析は、大鐘雄太氏（南山大学）との共著論文としてまとめ、第13回地域金融コンファランス（長野県立大学）にて報告を行った。学会報告におけるコメントに基づき改訂した論文は、海外の査読付き学術誌Review of Financial Economicsへの掲載に至った。また、政策科学研究所講演会（愛知学院大学）にて、本論文の研究成果に基づく講演を行った。
第二に、「金融機関の健全性が中小企業とのリレーションシップ構築に与える影響」について分析を行った。その結果、健全性の高い金融機関は、渉外係と既存顧客との接触を増加させるといった中小企業とのリレーションシップ構築を強化するための活動に積極的であること、また、より早い時期からこのような活動に積極的であったが明らかになった。本分析は、大鐘雄太氏（南山大学）との共著論文としてまとめ、海外の査読付き学術誌への投稿を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
令和元年度は、「研究実績の概要」に記載した２つの実証分析について、学会報告および論文の改訂を行う予定であった。当初の予定を達成するとともに、第一の「金融機関の健全性が新規開業企業向け貸出に与える影響」に関する分析をまとめた論文が、査読付き学術誌に掲載されたため、当初の計画以上に進展していると考えている。
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| Strategy for Future Research Activity |
「金融機関の健全性が中小企業とのリレーションシップ構築に与える影響」に関する論文の改訂を行い、海外の査読付き学術誌への掲載を目指す。さらに、金融機関の貸出行動に続き、融資を受けている中小企業側に焦点を当てた分析に着手する。
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| Causes of Carryover |
今年度にデータ購入（物品費）および統計ソフト（その他）の購入を予定していたが、研究内容の変更に伴い、購入を見送った。いずれも次年度、購入する予定である。
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Research Products
(2 results)
