2019 Fiscal Year Research-status Report
職場内の多様性と知識共有行動の関係に関する理論的・経験的検討
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19K13786
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
砂口 文兵 椙山女学園大学, 現代マネジメント学部, 講師 (70827328)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多様性 / 知識共有行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の計画は、多様性と知識共有行動の関係を理論的に考察すること、ならびに可能な場合においては、それらの関係を経験的に検討することであった。その計画に関して、実行を計画していた内容は次のものであった。第一に、多様性と知識共有行動の理論的考察について、多様性の分類区分と組織的デモグラフィーモデルの2つを参照し、考察を行うこと。第二に、両者の関係性が分析可能である場合には、それらの関係を経験的に検討することであった。 上述した2点に関して、具体的には以下の点を実行した。まず一点目に関しては、デモグラフィーに関する多様性の既存研究を渉猟した。その結果、本研究に関する理論研究と実証研究を捉えられた。この結果については、来年度以降の経験的検討の下準備としては満足いく成果が得られたと考えている。なお、その結果に関する研究成果は、来年度において発信する予定である。しかしながら、デモグラフィーという特定の多様性に傾倒したレビューであることから、来年度以降も引き続き、レビューを行う必要性があると考えている。第二点目の計画に関しては、本年度では経験的に両者の関係を論じるという段階に移行することはできなかった。しかしながら、上で述べた本年度の成果を踏まえれば、来年度においては、両者の関係を経験的に検討することが十分可能であると思われる。 最後に、当該年度に実施した研究成果の意義や重要性を整理する。最も重要な意義は、来年度以降の理論的骨子となる既存研究を渉猟できたことにある。すなわち、来年度以降の研究計画の遂行を実行可能にする研究成果を挙げられた点が重要といえる。その結果、来年度以降の研究も概ね計画通りに進められる可能性が高い。ただし、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響から、多少の変更を余儀なくされる部分もあると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
進捗状況に「(2)おおむね順調に進展している」を選択した理由は、本年度において、計画を立案した際のイメージに沿った研究の進捗がみられたためである。具体的には、「研究実績の概要」で述べたように、本年度において、知識共有行動に関する多様性の議論について、多くの研究を捕捉することができた。そのため、来年度以降の研究も、当初の計画を基本的に遵守する形で進められそうである。 しかしながら、計画に変更を余儀なくされる部分が1点ある。それは、海外報告等の実施である。当初の計画では、海外渡航も計画に含まれていたが、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により、多くの諸外国で対策が取られている。そのため、当初計画していた海外渡航なども含め、当初の研究計画を変更せざるを得ない部分がある。このことに関しては、基本的には、当初の計画に基づく科研費の執行が可能になるよう極力努力する予定である。しかしながら、新型コロナウィルスの影響から、研究遂行に必要な書籍等が海外から取り寄せられないこともあるため、当初の計画よりも、若干研究の遂行が遅くなることが予想される。 以上の内容から、当初の研究計画を踏まえれば、現状では進捗はおおむね順調だが、来年度については研究計画の変更や研究遂行の遅延が見込まれる可能性が高いといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策については、当初の計画から変更を余儀なくされる部分が1点ある。それは、海外渡航を含めた研究発表の参加方法を見直す必要性である。具体的には、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響から、開催延期やWebによる開催など、諸学会の開催方法が通常のものとは異なる形態になっている。それゆえ、当初計画していた研究発表計画(特に、渡航を含むもの)については、当初の計画から変更せざるを得ない。これに関しては、Web開催の学会へ参加するなどの方法により、研究発信を行っていく予定である。 その他、来年度に予定していた研究計画に関しては、おおむね当初の研究計画に沿った実施が可能であると見込まれる。たとえば、来年度計画の主軸の1つである研究成果の考察に関しては、本年度の研究成果より、考察に関わる理論的研究成果はおおむねできあがっている。そのため、来年度はレビューを継続しつつ、主軸を経験的検討と考察の部分に移し、研究を遂行していきたい。この点については、「進捗状況」でも記したが、新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により、研究遂行に関わる研究資源(主に外国語の研究文献)が計画よりも入手しづらくなる可能性がある。この点に対しては、新型コロナウィルス(COVID-19)の収束状況により左右されるが、可能なかぎり、国内研究機関に存在する研究書籍を利用することで、研究遂行を維持していくつもりである。
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Research Products
(4 results)