2022 Fiscal Year Annual Research Report
International Comparison of Emotional Labor in Human Services
Project/Area Number |
19K13800
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
岡部 倫子 横浜国立大学, 地域連携推進機構, 研究員 (40839742)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 顧客サービス従業員 / 感情労働と規制タスク / 職務パフォーマンス / 職務満足 / ポジティブな感情 / 感情の枯渇 / 心理的契約違反 / 従業員の人的資源とパーソナリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒューマン・サービス従業員とは、顧客サービスや医療・看護サービスの就業者、また航空会社などの従業員に代表される対人サービスや顧客サービス従業員を指す。世界経済におけるサービス経済化は進展しており、サービス就業者が増加している。総務省統計局による労働力調査(2022年)では、日本の就業者数は6723万で、医療・福祉就業者は908万人と17万人の増加、サービス業は463万人と11万人の増加である。他方で、サービス企業では、経営合理化や人員削減が実施され、IT や AI が従業員の仕事を代替する現実がある。故に従業員は心理的契約違反を知覚する可能性がある。文献は、従業員の知覚する心理的契約違反は、雇用主への信頼を低下させ、職務パフォーマンスを低下させる。 本研究の目的は、従業員のポジティブな感情が、心理的契約違反に影響を与え、企業への信頼度の低下を緩和し、職務パフォーマンス低下を改善する仮説の検証である。そしてサービス就業者へ、新しいタイプの職業選択と働き方を提案し、文献ならびに、経営者と就業者の双方へ貢献する。方法は、第一に従業員の心理的契約違反が、信頼と職務パフォーマンスを低下させる効果を日本と欧米で調査する。第二に、従業員のポジティブ感情が信頼と職務パフォーマンスの低下傾向を緩和する効果を明らかにする。第三に分析結果を国際比較する。具体的には、アジアや欧米でフィールドワークとアンケート調査を実施し、回収データを定量分析し、分析結果は国内・海外の学会で発表、学術ジャーナルに投稿する。 研究実施報告に関して、2019年度と2022年度は、当初の計画通りにデータ収集・分析、学会発表・投稿を実施した。他方で、2020年度と2021年度はコロナ禍で国際航空便の運休により、フィールドワークは不可能であったが、急遽Web 調査に切り替え、データ収集・分析ならびに学会発表・投稿は継続して実施した。
|
Research Products
(6 results)