2019 Fiscal Year Research-status Report
分散表現テキストマイニングによる製品評価枠組みの変化の可視化
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19K13801
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
高木 修一 富山大学, 学術研究部社会科学系, 特命講師 (00803462)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 製品開発 / テキストマイニング / 機械学習 / 分散表現 / イノベーションの評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は製品評価枠組みの変化を可視化することである。社会には新市場を創造する製品や既存市場を拡大する製品など多種多様な製品が存在する。そのような様々な製品の違いについて定量的・客観的な視点から明らかにすることを目指すものである。 初年度は研究実施計画のとおり2つのことを行った。第1に、インターネット上から研究に必要なデータを収集した。具体的には製品カテゴリー(スマートフォンやデジタルカメラなど)を単位として、製品に関するクチコミ情報を収集した。同時に各製品についての基礎データ(製品性能や発売日など)を収集した。第2に、これらのデータから表記ゆれや顔文字のような分析に不適当な情報を取り除くデータ整形を行い、そのうえで基礎的な分析(出現概念の分布や共起、機械学習による概念間の距離の計算など)を行った。これらは次年度以降に行う製品評価枠組みの可視化のための基盤として必須の分析である。 このような分析で得られた結果を直接的・間接的に考慮しつつ、国内・国外合わせて4社6機関の企業を訪問しインタビュー調査を行った。その結果、収集したデータに若干の追加が必要であることや新しい分析手法の利用可能性を検討するべきであると判明したため、追加のデータ収集と新たな分析手法の経営学的な利用可能性の検討を行っている。これらは研究内容の妥当性を担保するという点で重要である。同時により新しい分析手法の利用可能性を検討できたという点で学術的意義もあると考えている。 現時点では研究計画のとおり、次年度以降の研究のための基礎に重点を置いているため学外公表している成果はない。ただし、次年度に開催される学会での研究報告は既に採択済みであり、研究成果を順次公表するための準備は行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
追加のデータ収集や新たな分析手法の利用可能性の検討といった作業は発生しているものの、初年度に基礎的な分析を行うという研究計画は概ね遂行できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの分析結果をもとに、データ間の比較やさらなる分析を行いながら本研究の中核である製品評価枠組みの可視化にとりくみつつ研究成果の公表を積極的に行う。また、必要に応じて研究協力者などとも連携しながらデータの追加収集と分析手法の再検討を行う。
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Causes of Carryover |
研究の進展によって新たな分析手法の利用可能性が見つかり、その分析手法の検証と適した機材の再選定に時間が必要となったことから機材購入まで至らなかったためである。次年度には分析に必要な機材を購入する計画である。
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