2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K13810
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
鈴木 真也 武蔵大学, 経済学部, 教授 (70637561)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 国際M&A / 研究開発活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度には、前年度に引き続き在外研究という形で米国に滞在し、国際的な研究協力をもとに研究をより発展させた。分析手法についての検討を行いつつ、前年度から構築を続けた各国の多国籍企業に関するデータセットを用いて、多国籍企業の研究開発活動と国際的なM&Aとの関係に関する分析を実施した。また、これまでの研究成果を学会等の場で発表し、論文の投稿を行うなどの成果の発信を行った。 補助事業期間全体の研究活動の成果については以下のようにまとめられる。補助事業期間の前半(2019年度~2020年度)には、本研究の分析に用いるデータベースの収集・整理を行うとともに、先行研究の確認や本研究を進める上での論点の整理、仮説の検討などを行った。加えて、収集・整理を行った各種データベースを加工・接合し、分析用データベースを構築することを中心に研究活動を行った。 補助事業期間の後半(2021年度~2023年度)には、データベースの増補を行いつつ、構築したデータベースを用いた分析を実施した。また、分析で得られた研究成果を国内外の学会や研究機関のセミナーで報告することで、研究成果を広く社会に公表するとともに、研究成果を公表するため学術雑誌等へ投稿する論文の執筆を行った。加えて、研究をより発展させるために国際的な研究協力を進め、在外研究という形で米国に滞在した。その結果、大規模なデータベースへのアクセスが可能となり、分析対象を日本企業から各国の多国籍企業に広げた分析を実施できるようにデータベースの拡張を行った。これらの結果、単一の国の企業のみならず多くの国の企業を対象としたより一般的な設定の下でも、グローバルな研究開発活動の文脈において、国際的なM&Aは被買収企業の研究開発活動を減少させ買収側企業における研究開発活動の重要性を高める効果を持つこと、などが明らかになった点に意義がある。
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