2020 Fiscal Year Research-status Report
Imitation of board configuration amomg listed Japanese companies
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19K13814
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鳥田 友起 早稲田大学, 産業経営研究所, 助手 (40835005)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | hybrid model / imitation / Japan |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、コロナ禍による影響で、少々遅れたものの、概ね想定通りの進捗を示している。 昨年度期間中に、2006年度から2018年度までの上場全社を分析のサンプルとして、それらに関するデータを活用して、分析を行なった。その分析結果は、想定された仮説の多くを支持するものであった。コーポレート・ガバナンスモデルの変遷は、規模、所属業界、及びネットワークという点において類似した特徴を有している他社やパフォーマンス、正当性を評価されたり、企業パフォーマンスの向上といったような成功している他社のコーポレート・ガバナンスモデルの変遷に対応している可能性が高いということを示していた。具体的には、同じ業界に属していたり、同じ金融機関を取引銀行として位置付けていたり、類似した規模を有している他社を、当該企業は、模倣する可能性が高い。そればかりでなく、高いパフォーマンス成果を残していたり、日経コーポレート・ガバナンスにおいて高くランク付けされている企業が模倣対象となる可能性が高いのである。すなわち、他社のコーポレート・ガバナンスモデルをめぐる変遷に応じて、企業は自社のコーポレート・ガバナンスモデルの変遷に取り組む可能性が高いということを物語っていた。そうした解釈は、同型化理論を裏付けるものであり、十分な学術的貢献を有するものであったし、同型化理論に対しての理論的貢献も有すものであった。 そうした分析結果及び解釈を用いて、論文の執筆を進め、英語論文としての体裁をなし、昨年末に海外ジャーナルへの投稿を行い、修正・改良を行っている段階である。多くの人の目に晒され、コメントを頂き、それらを反映してきた結果として、本論文の質は向上している。従って、本年度中には、海外ジャーナルに採択されることを願っている段階である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の進捗具合は、概ね想定通りの進捗を示している。昨年度の間に、データ分析行い、英語にて論文の執筆を行い、海外ジャーナルへの投稿を行なった。コロナ禍ということもあり、学内の諸先生や研究室における同僚への発表を通して、様々な意見を窺い、改良を行なった。加えて、海外大学にて研究を行なっている複数の知人研究者との意見交換を行い、論文の質の向上に努めた。そうした点に加えて、投稿した海外ジャーナルからの応答に対応するべく、数回の修正・改良に取り組んだ。そうした取り組みの結果として、論文の質は向上したと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、投稿した海外ジャーナルからの応答に対応して、修正・改良を行いつつ、さらに、細かい部分の修正を行なっていくことによって、論文全体の質の向上に努め、ジャーナルに採択されるようにすることを本研究の現実的な目標として位置付けている。
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Causes of Carryover |
次年度の利用としては、論文の英語チェックのための業者への支払いを行うことを主に考えている。しかしながら、本学にはそうした英語翻訳への支援制度が存在している。しかしながら、その額は必ずしも十分なものではないために、不足分を次年度使用額にて補填することを考えている。本学内での英語翻訳支援制度にて、十分な場合には、書籍や資料の購入に当てたいと考えている。現在の研究においても、参考書籍や文献をさらに加えることによって、より明確で高品質な論文になると確信している。
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