2021 Fiscal Year Research-status Report
海外における自動車部品サプライヤーの取引先の多角化プロセス
Project/Area Number |
19K13816
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
畠山 俊宏 摂南大学, 経営学部, 准教授 (90626764)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | タイ / 新興国 / 海外子会社の進化 / 取引先の拡大 / 自動車部品サプライヤー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、海外における自動車部品サプライヤーの取引先の拡大プロセスを明らかにすることである。今年度は調査が十分に行えなかったため、これまでの調査で収集した文献やインタビュー調査に基づいて本研究の理論的な基礎となる海外子会社進化論を応用した研究を進めた。 本年度は、完成車企業の事例に基づいて新興国における海外研究開発拠点の役割の進化プロセスについて考察した。完成車企業のタイ開発拠点は段階的に高度な役割を持つ拠点へと進化していた。海外子会社進化論を応用した分析枠組みを通じて、親会社要因、海外子会社要因、現地環境によって進化していることを明らかにした。現地環境に含まれる重要な要因の1つは、日本から進出したサプライヤーの集積と現地開発能力の向上であった。サプライヤーの能力も段階的に向上しており、このことは完成車企業が現地で開発を実施するうえで重要な要因の1つとなっていた。この結果を単著の学術書として公表している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルスの感染拡大の影響により、前年に引き続いて国内外の企業調査を行うことができなかった。そのため、新たな情報の収集があまり進んでいない状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
実際に訪問しての企業調査が困難な状況が続いているため、文献調査を中心に進める。データベース等を活用した自動車部品サプライヤーの海外進出状況の分析を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響により、前年度に続いて国内外の調査が実施できずに旅費を使用することがなかった。また、学会もすべてオンライン開催となったため出張旅費が生じることがなかった。そのため、文献の購入のみに支出している。 次年度も訪問によるインタビュー調査は難しい状況のため、文献調査とオンラインによるインタビュー調査を中心に研究を進める。
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