2019 Fiscal Year Research-status Report
我が国におけるソーシャル・イノベーションの普及に関する理論的・経験的研究
Project/Area Number |
19K13819
|
Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
木村 隆之 九州産業大学, 商学部, 准教授 (30756862)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | ソーシャル・イノベーション / 社会企業家 / 地域活性化 / 働き方改革 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度の研究計画は、ソーシャルイノベーション研究及び、厚生経済学に関する先行研究の文献レビューを行った。加えて、研究課題のスタート時点から手掛けてきた調査対象を中心としてフィールドワークを行った。加えて、近年注目されている「働き方改革」に取り組む企業という新たなフィールドと、外国人技能実習生度変革に関する取組を行う企業への調査を実施した。 その際に得られた成果に基づく国内での学会報告および論文執筆・投稿を中心に推進した。具体的には、経営哲学学会第36回全国大会(招待)統一論題において研究報告を行った。論文としては、首都大学東京及び九州産業大学のリサーチペーパーにて2本の論文を発表した。 また、本研究課題の前段階として発表していた書籍が、第17回NPO学会優秀賞を受賞した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の進捗状況については、我が国における厚生概念を起点においた研究テーマが注目され、国内の学会報告に招待され高く評価された。また、我が国独自のソーシャル・イノベーション概念の考察を行うにあたって、既存のフィールドワークの調査を継続することにくわえて、農業の産業化を目指す農業活性化事例と、働き方改革と地域活性化に取り組む企業デザインという我が国独自のソーシャル・イノベーション事例について調査し、リサーチペーパーで発表しており、2020年度以後の国内外での論文投稿の準備段階に入っている。ただ、先行研究のレビュー結果が査読付き論文としては採用されていないことから、「おおむね順調に進展している」とする。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度以降の研究実施計画は、①過年度の理論的・経験的研究に基づいた学会報告および論文投稿の実施、②これまでの研究蓄積から見いだされた理論的課題に基づいた経験的研究の継続及び新たな調査先の開拓である。 まず、①については、国内外の学会での学会報告及び、専門学術誌への査読付き論文投稿を予定している。具体的には、海外専門学術誌への投稿を準備中であるとともに、経営哲学学会学会誌への掲載原稿を準備中である。 ②については、現在の調査を継続しつつ新規のフィールド開拓を行う。具体的には、久遠チョコレートグループのSDGs活動、富山県高岡市のeスポーツを通じた地域活性化、クロスエイジ(株)による九州の農業活性化ビジネス、外国人技能実習制度の国内外の現状に関する経験的調査を実施する予定である。
|
Causes of Carryover |
自粛要請により2月に予定していた海外出張を含むヒアリング調査が取り消しとなったため交通費及びデータ整理費に余剰金がでた。 計画していた調査及びデータ整理を本年度に行う。
|