2019 Fiscal Year Research-status Report
Research in strategy of social entrepreneurs
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19K13820
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
篠原 欣貴 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (50781457)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Social Entrepreneurship / Strategy / Empowerment / Inclusive / Gender / Nationality |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「ソーシャル・アントレプレナーは社会的目的と経済的目的を達成する上で、どのような戦略を立てているのか、その戦略の立案プロセスに何が影響を与えるのか」を明らかにすることである。この目的を達成するために、初年度はAshoka財団に登録されているソーシャル・アントレプレナーのデータを分析し、その戦略立案のプロセスを検証している。 初年度は3075名のソーシャル・アントレプレナーのデータを取得した。そして、テキストマイニングを用いてソーシャル・アントレプレナーの性別を特定した。さらに、ソーシャル・アントレプレナーのデータは国別のデータになっていたため、各国の文化スコアをHofstede 及びGLOBEプロジェクトから参照し、データとして加えた。また、ソーシャル・アントレプレナーの戦略に関するテキストをテキストマイニングによって分析した結果、ソーシャル・アントレプレナーの戦略が7つに分類できることを明らかにした。7つの戦略とは、Empowerment, Community Development, Business & Entrepreneurship, International, Inclusivity, Innovation, Low Cost である。また、上記の戦略に関して男女差があるかを分析した結果、女性の方がEmpowermentやInclusivityに関する戦略を立案する傾向がみられた。一方、この分析では十分な統制変数を考慮できていないため、今後より詳細な分析を行う予定である。 以上の主たる結果は17th Asia Pacific Conference において"Inclusivity in Social Entrepreneurship Strategy"というタイトルで発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は順調に進展している。データの収集は概ね終了しており、2020年度に予定していたデータの収集に関しても一部終わっている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はテキストマイニングを用いたデータのコード化を試みる。とりわけ、当初予定していたミッション・ステートメントのコード化に関して、どのように行うのかを今後考えていく。分析をする上での統制変数をどのように作成するのかに関しても引き続き検討をする。
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Causes of Carryover |
海外での調査を予定していたものの、一部他の出張と重なり出張費を計上する必要がなくなったこと、またコロナウィルスの影響により取りやめた海外調査もあったことから支出が抑制された。 人件費に関してもデータ収集がはかどったため、予定よりも少ない金額で済ませることができた。2020年度はデータのコード化をより多く行うため、人件費や外部委託をする際の謝礼金として次年度使用額を充てる。
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