2020 Fiscal Year Research-status Report
Research in strategy of social entrepreneurs
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19K13820
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
篠原 欣貴 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (50781457)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | social entrepreneurship / inclusion / gender / empowerment / social innovation |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「ソーシャル・アントレプレナーは社会的目的と経済的目的を達成する上で、どのような戦略を立てているのか、その戦略の立案プロセスに何が影響を与えるのか」を明らかにすることである。 本年度は分析した内容をまとめ、戦略における男女差に関する研究結果を The 2020 IABS virtual conference にて発表した。分析結果としては、ソーシャル・アントレプレナーの戦略が7つに分類できたこととに加え、empowerment や community development に関する戦略を立案しているソーシャル・アントレプレナーがそれぞれ90%以上と高い傾向にあった。さらに、t検定を行った結果、女性のソーシャル・アントレプレナーがempowerment と inclusivity に関する戦略を立案する可能性が有意に高かった一方、男性のソーシャル・アントレプレナーは community development, business, innovation, and low cost といった戦略を立案する可能性が有意に高いということも明らかにした。これらの分析結果に関しては興味深いという評価を受けることができた。一方、なぜ男女差に着目する必要があるのか、といった研究における理論面での補強の必要性を指摘された。そのため、研究発表後、ジェンダーに関するアントレプレナーシップの論文をキーワード検索し、トップジャーナルに記載されているものを収集した。結果、97の論文を抽出することができた。そして、現在はジェンダーに注目した既存研究のとりまとめを行っている。 また、方法論において、ミッションステートメントのコード化の検討を行ったが既存のデータベースから抽出することが難しいと判断し、大数観察ではなく少数サンプルによるインタビュー等で補うのが望ましいと結論付けた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論面での補強が必要となり、それに関する文献収集ととりまとめに時間を要したが、昨年予定していたミッションステートメントのコード化に関しての方法論をまとめた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はインタビューの実施と論文の執筆を行う。
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Causes of Carryover |
昨年度と同様、コロナウイルスの影響で出張費が抑制された。
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Research Products
(1 results)