2023 Fiscal Year Research-status Report
The influence of economic recession information on the approach/avoidance tendencies towards high calorie foods
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19K13834
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
井上 裕珠 日本大学, 商学部, 講師 (20794564)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 高カロリー食品 / 女性の摂食 / 経済不況 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の成果として、 Letters on Evolutionary Behavioral Scienceに、「Effects of Economic Recession on Women’s Preference or Avoidance of High-Calorie Foods」というタイトルの論文が掲載されたことが挙げられる。この論文は、進化的視点から対立する予測が導き出される、経済不況状況の顕現化が女性の高カロリー食品への接近/回避に関する調整要因を実証的検討したものである。交付申請書に記載した「消費者の摂食行動に背後にある心理的メカニズムを探るために、進化心理学的アプローチから予測される環境悪化時の心理メカニズムから、消費者の高カロリー食品への接近/回避反応を検証する」という目的に沿った研究であり、研究遂行において重要な成果が得られたと考えられる。また、日本応用心理学会第89回大会において「コロナワクチン接種が女性の高カロリー食品への態度に及ぼす影響:大学生を対象とした調査」というポスター発表を実施した。発表に際して多くの助言を得ることができ、今後の論文執筆に向けて大きな一歩となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行において重要な位置づけにある研究が学会誌に掲載されたため、順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度であるため、これまで行った研究成果を2つの学術論文とすることを目指す。1つ目は、2019年に実施した実験室実験を実施した研究である。高カロリー食品を謝礼として選択するかどうかを従属変数として取っており、2023年度に論文として掲載された研究をよりブラッシュアップした研究である。結果の解釈が少々むずかしく、論文化の進みが遅くなっているが、2024年度中には投稿することを目指す。2つ目は、2021年度に実施した、コロナウイルスのワクチン接種前後における経済不安の変化が高カロリー食品への態度に及ぼす影響を検討したオンライン調査である。こちらについても結果を分析したうえでまとめ、学術論文雑誌への掲載を目指す。
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Causes of Carryover |
学術誌への掲載費用として予算計上していたが、実際には掲載費用のかからない雑誌に論文が掲載されたため、計上していた分の費用が不要となったため。次年度の論文投稿における英文校閲および論文掲載費用として使用する予定である。
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