2021 Fiscal Year Research-status Report
Sign and Cost of Corporate Scandals: Evidence from Earnings Quality and Required Rate of Return
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19K13863
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小村 彰啓 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (20824931)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 利益の質 / 企業不正 / ESG / CSR / SRI / 株式市場 / 期待収益率 / 企業系列 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、企業による不正行為の特定、標本企業の株主構成や企業系列の特定、不正行為と利質の関係性の検証、不正行為を受けた主要利害関係者の反応の検証等について取り組んでいる。2021年度中は標本企業の株主構成等の特定を進めた。しかし、新型コロナ感染症の拡大を受けた世界的なロックダウンを含む行動制限の影響を引き続き受けたため、研究を計画通り進めることが出来なかった。特に、特定のコンピューターからのみアクセス可能なデータの取得を進めることが難しかった。
このような状況のもと、企業ガバナンスの観点から本課題に関連する研究を進めた。具体的には、責任を果たしている企業とそうではない企業では、新型コロナ感染症拡大が生み出した社会的なパニックによる株価ボラティリティへの影響が異なるのか、について分析を行った。この研究では、企業のサイズや収益性といった企業特有のファクターが、パニックとボラティリティの関係に影響を与えるのかについても分析した。これらの結果をもとに執筆した論文は現在、国際ジャーナルの査読を受けている。この研究は、不正を働いた企業に対する株式市場の反応について仮説を立てる上で非常に有用であると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
【研究実績の概要】で記載した通り、2020年度と同様に新型コロナ感染症の拡大による影響を受け、計画通りに研究を進めることが出来なかった。しかし、世界的な行動制限が続く中でも続行できる関連研究を2021年度は進めることにし、この研究からの成果を得ることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
現在の状況が続けば2022年度後半には研究出張を実施できると考えている。これにより、データ取得を進められる。出張に先駆けて、分析手法の決定に加えて、論文の執筆を始める予定である。また、研究の効率化及び質向上を図るため数名の研究協力者を迎え入れる予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度は、新型コロナ感染症拡大による世界的な行動制限を受けて研究出張を行うことが出来なかった。これが主な要因となり、計画との差異が生じた。
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