2023 Fiscal Year Research-status Report
研究者の動機づけに対する業績評価指標と雇用形態の影響
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19K13868
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
佐々木 多恵 常葉大学, 経営学部, 講師 (80825729)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 動機づけ / 業績評価指標 / 雇用形態 / 任期付雇用 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、新型コロナの規制が緩和されたことから、2023年12月に分子科学研究所(愛知県岡崎市)において研究者3名を対象とした半構造化インタビュー調査を実施した。この調査では、インタビュイーに対し、本研究課題のキーワードである「動機づけ」「業績評価指標」「雇用形態」に焦点を当てた質問をおこなった。 具体的に、動機づけについては心理学の自己決定理論にもとづき、研究活動に対する動機づけのタイプとして内発的/外発的の視点を用いた。業績評価指標としては定量的指標(例:論文数や外部研究費)と定性的指標(例:インパクトファクターやピアレビュー)の利用状況を中心に調査した。そして、雇用形態については個々のインタビュイーの略歴や、同研究所における研究者のキャリア形成について伺い、データを収集した。本研究課題を開始して以来、初となる実地調査であったが、この調査を通じて、動機づけへの影響要因について他にも広く検討する必要性や、研究機関ごとに特性が異なることから複数の研究機関で継続的に調査し、研究結果の頑健性を高める必要性が見出された。 また、文献研究として、研究フレームワーク構築に関連するマネジメントコントロールや心理学の文献に加え、教育学を中心とする他の領域において動機づけを論じた文献にも範囲を広げ、レビューした。 しかしながら2023年度においては、論文発表や口頭発表といった実績はあげられなかった。2024年夏に、所属する学会での口頭発表を予定しており、現在これに合わせて論文の執筆も進めている状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究当初より実施予定であった実地調査ができたこと、文献研究において他の学問領域にも範囲を広げられたことなどは、2023年度までの大きな成果である。一方でまず第1に、2023年度のインタビュー調査結果を反映させた口頭発表や論文発表ができていない点が課題として挙げられる。また、調査データについては引き続き他の研究機関においても収集することが望ましいため、今後も調査を継続し、結論の見通しを固めていく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、研究機関を対象としたインタビュー調査を実施し、本研究課題の結果の具体性や頑健性を高めるとともに、本研究課題の研究期間終了後に重点的に取り組むべき課題について明確にしていきたいと考えている。 また、研究会での報告や、関連する分野の研究者や実務家からのヒアリングを通じて、研究の質の向上に努めていく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、調査旅費や、研究会・学会への参加やその他打ち合わせにかかる旅費の未使用分が挙げられる。本研究課題の遂行にあたり、当初は海外旅費を予算に計上していたが、海外渡航の予定がなくなったため、旅費の一部を国内調査旅費や研究発表・打ち合わせに充当する予定である。
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