2020 Fiscal Year Research-status Report
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19K13873
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
藤岡 英治 大阪産業大学, 経営学部, 教授 (50319828)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 内部統制 / ガバナンス / 監査 / 医療法人 / 非営利組織体 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和2年度においては、令和元年度末より日本国内で蔓延した新型コロナウイルス感染症の影響により、当初の年度研究計画であった医療法人に対するアンケート調査およびその結果の集約の実施ができなかった。 これは、公益社団法人全日本病院協会、一般社団法人日本医療法人協会、独立行政法人福祉医療機構が行ったアンケート「「医療法人の会計監査報酬」に関するアンケート調査-調査結果概要(2020年10月5日)」においても記載の通り、新型コロナウイルス感染症の影響によりアンケート回収率が低かったことからも、その実施の延期は妥当なものと思われる。 そこでアンケート調査に代わる研究として、上記「「医療法人の会計監査報酬」に関するアンケート調査」および既存の社会福祉法人等の医療法人以外のアンケート調査をも再度調査し、医療法人に対するアンケート調査をさらに有効なものにするべく検討を行った。この結果は、関西監査研究学会において研究報告を行った。 また、医療法人における法定監査と法人内の内部統制の整備の検討の参考になる研究として公企業における監査の実施の現状とその課題について検討を行った。この結果は、会計検査研究において「公企業における監査の現状と課題-公企業における外部監査の目的と地方公営企業への外部監査導入に向けて-」として公表した。この研究は、医療法人のみならず、さまざまな組織体において運営される医業における監査、ガバナンス、内部統制を検討することにより、より医療法人における内部統制の検討に参考になる研究となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の拡大の影響により、研究対象である医療法人に対して実施すべきヒアリングおよびアンケート調査が実施できない状況にあった。実施にあたってはヒアリング対象であった医療法人院長の事前確認を行ったところ、ヒアリングへの来院の見合わせとアンケート実施を実施したとしても、コロナ禍の状況からアンケートの回収は限りなくないとのアドバイスをいただき、コロナ感染の状況を見据えてアンケートを実施すべきとの判断に至り、アンケート実施に向けて状況を確認している。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症の拡大により本研究の対象である医療法人の多くは、新型コロナウイルスに罹患にした患者を受け入れ機関であり、第4波と拡大する状況から、当初の今年度前半のアンケート実施を見合わせている。 なお、今後のワクチン接種および感染状況に応じて、年度内にアンケートを実施し、その結果をまとめる予定である。 アンケート実施までは、個別ヒアリングを当初の予定より多く実施し、さまざまな医療機関における内部統制やガバナンスに関する意見を集約する予定である。 さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響から医療法人を軸にしつつ、法定監査が実施されている社会福祉法人等のその他の非営利組織体に対してもその対象を拡大し、比較検討が行えるように研究を拡大する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により当初予定しておりました医療法人に対するアンケート調査を見送らざるを得ないこととなり、その調査に必要な経費の執行が行えなかったため差額が生じた。 令和3年度においては、新型コロナウイルス感染症の状況を確認した上で有効な回答を得られるようにアンケートを実施、あるいは感染状況の収束が認められない場合には、個別のヒヤリングを当初の予定より対象を増やすことにより、研究の遂行を進め、経費の使用を行う予定である。
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Research Products
(2 results)