2020 Fiscal Year Research-status Report
日本の医療現場に適した医療通訳のあり方に関する探索的研究
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19K13931
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Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
山田 絵里 兵庫医療大学, 看護学部, 助教 (50783908)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 医療通訳 / 外国人医療 / 通訳の利用者 / コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画について、見直しを行った内容に沿って進めている。今年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により臨床での調査研究について協力いただける医療器案の調整を実施することができなかった。その間にも研究活動を継続するための代替案として、当該研究分野に関連した先行研究についての理解を深めるためにシステマティックレビューの実施と執筆作業を実施した。システマティックレビューを実施するにあたり、必要な知識と手法の理解を深めるために研修を受講した。専門的知識や手法を習得することで、より正確に、かつ臨床への還元および研究計画の充実につながるシステマティックレビューの実施につなげることができると考えた。システマティックレビューを実施することは、本研究を遂行するために重要であり、より効果的な調査につなげるためにも意義がある。具体的な進捗としては、プロトコールの作成、登録を進めている状況である。 臨床でのインタビュー調査については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、初年度に増して対象者への依頼が難航し、実施につなげることができなかった。この点については、調査方法や対象機関・対象者の再考を含め、次年度の実施に向けて引き続き計画・調整を行っていく必要がある。 当初は海外での調査研究も予定していたが、全世界での感染状況や渡航制限等の状況を鑑みながら、オンライン等での実行可能性について情報収集を実施した。現地協力者との調整を行うことで明らかとなった課題について再考し、実行可能性の高い具体的な調査について調整を行ったが、この点についても引き続き検討が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、当初の計画を実施できる状況にないことが最も大きな要因であると考える。そういった状況の中でも実施できることとして、臨床に出ることなく行えるシステマティックレビューに取り組んできた。進捗状況として遅れていることに違いはないが、現状の許容される範囲内での研究活動を継続することで、臨床で勤務する対象者に協力していただける状況となった際には、即時に遂行できるようにするための準備を継続して行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在取り組んでいるシステマティックレビューについては、次年度中に投稿することを目標に、テーマに沿った文献の選定と執筆準備を実施している。このシステマティックレビューを行うことで、臨床の対象者の方に協力いただき実施するインタビュー調査の内容、質の向上につながることが予想される。 インタビュー調査については、倫理審査委員会への申請を行い、実行可能性を考慮した方法や時期について検討を重ね、年度内での調査実施を予定している。調査に際し、協力いただける医療機関や対象者の方への説明・調整を引き続き行っていく予定である。 海外の医療機関における調査については、渡航自体は困難であることが予想されるため、オンラインで実施できる内容の再調整と協力いただける現地医療機関やスタッフとの調整を行っていきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
当初予定していた研究計画の遅れに加え、国内外での調査に係る交通費等の諸費用の使用が執行されなかったこと、国内外で実施される学会への参加がオンライン等に切り替わったことで、予定していた予算執行が行えなかった。 使用計画について、旅費等に計上していた内容は、特に海外への渡航の可能性は限りなく不可能に近いと考えているため、渡航できない代わりに発生することが予想されるオンラインでの調査を問題なく実施するために必要な環境整備や協力者への謝金等に充填していくことを予定している。
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