2022 Fiscal Year Annual Research Report
The Role and Function of Community Base in Promoting Community Welfare
Project/Area Number |
19K13961
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
上野山 裕士 摂南大学, 学長室, 講師 (20824486)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地域福祉 / 交流 / 対話 / 地域拠点 / 地域と学生の協働的実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、地域福祉を推進していくうえで、人びとが交流し、地域について対話を行う場(地域拠点)が不可欠になると捉え、その役割と機能について検討してきた。 研究期間のほとんどが新型コロナウイルスの感染拡大による地域活動の停滞期と重複したため、当初の計画とは大幅に異なる内容で研究を進めることとなったが、大阪府寝屋川市、枚方市、和歌山県和歌山市、有田市、紀美野町、上富田町でのアクションリサーチおよび聞き取り調査により、貴重な知見を得ることができた。とくに最終年度は、大阪府寝屋川市、和歌山県和歌山市、有田市、紀美野町でのアクションリサーチと大阪府枚方市での聞き取り調査に重点的に取り組んだ。なお、各地域でのアクションリサーチは報告者所属大学の学生と連携しながら活動を進めた。 このうち、大阪府寝屋川市では、①お寺を活用した地域交流イベントの企画・運営、②メタバース空間を活用した交流の場づくり、③「スマホ講座」を通じたさまざまな境遇の人びととの交流に取り組んだ。また、和歌山県和歌山市では、小学校を活用した多世代交流イベントの企画・運営、有田市では、学校にいけない・いかない子たちのバーチャル/リアルの居場所づくり、紀美野町では、①生活道路の維持活動を起点とした地域の交流、②地域・小学校・中学校の協働による防災訓練の企画・運営を行った。 本年度、および期間全体の取り組みを通じて、地域拠点における「交流」「対話」を誘発するための仕掛けに加え、地域拠点がそこにかかわる人びとにとっての居場所となることの重要性が示唆された。ここでいう居場所とは、たんに空間が設置されているだけではなく、だれもが役割をもち、「得意」を生かして活躍できる場であり、「役割」「得意」「活躍」は、だれもが自分らしくいきいきと暮らすことのできる地域づくりのために欠かすことのできない視点になると考えられる。
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