2023 Fiscal Year Research-status Report
DFC構築のための基盤的研究;認知症当事者の回復と参画のプロセスの可視化
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19K13968
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
宮前 史子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (60415502)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 認知症 / 当事者 / 本人ミーティング / セルフヘルプグループ / ピアサポート / アクションリサーチ / 地域づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、アクションリサーチの手法を用いて本人ミーティングを開催しながら、その実行可能性と参加者の語り、グループの変化の過程を検討した。今年度は、新型コロナウィルス感染症が5類に移行したものの、引き続き高齢者の集いの場における感染症拡大予防のガイドラインに沿っての開催を行っている。感染リスクの高い高齢者が集まる活動であるため、周知は縮小して実施したが、2023年度の参加者はのべ222名(1回の平均参加者は18.5名)であり、昨年よりも参加者数が増加していることから、この活動が地域に根付き口コミで広がっていることが示唆された。 本人ミーティングで語られたことについて質的分析を行い論文化した。この論文はBMC Geriatrics に掲載された。本人ミーティングでは、「認知症の経験」「人生の語り」「症状の探求」「希望」「思いやり」の5つのテーマが語られ、ネガティブなテーマだけでなくポジティブなテーマも語られることが明らかになった。認知症の当事者だけのミーティングの語りを分析した研究はほとんどなく、その新規性がみとめられたと考えられる。 本人ミーティング参加者起点の認知症とACPに関する勉強会の実践は第24回日本認知症ケア学会大会に報告した。 都内の3か所の自治体で本人ミーティングのコンサルテーションを行い立ち上げ支援を行った。今後は本人ミーティング実施の方法について各ミーティングの関係者に調査を行い一般化についての検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス流行後の余波で、開催時間の短縮や周知の縮小があった。また、他地域開催の本人ミーティングの見学やコラボレーションはまだ着手できていない。しかしながら、これまでの活動で得られたデータを分析し、国際雑誌に投稿・掲載できたことは大きな成果だと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
研究6年目は、高齢者の集いの場における感染症拡大予防ガイドラインに沿って対策を行いながら、引き続き本人ミーティングを継続的に開催する。得られた質的データから、認知症の本人の回復過程と認知症の勉強会の実施可能性に関する論文をまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
今年度は、他地域への見学にともなう旅費、本人ミーティングの縮小開催により謝金等が発生せず、予定よりも使用額が少なくなった。
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