2020 Fiscal Year Research-status Report
パーソナルモディフィケーションのための衣服プロポーションの提案に関する研究
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19K14008
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
金 キョンオク 信州大学, 学術研究院繊維学系, 准教授 (30724885)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 衣服プロポーション / パーソナルモディフィケーション / パーソナルオーダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではパーソナルオーダー衣服のカスタマイズにおいて、着装者のスタイリングを向上させる方法を明らかにし、それに基づく衣服の設計方法を提案する。昨年度までは同一身長を対象に、ボディのウエストラインをBWL、ワンピースのウエストラインをCWLとし、それぞれの位置の変化が、着用した姿の評価に及ぼす影響を調べた。今年度は、着用者の身長が異なる場合、ボディとワンピースのウエストラインの位置の変化が着用時の外観評価に及ばす影響を調べた。 同一周長で、身長の異なる3種類のアバターを作成し(150cm、158cm、166cm)各BWLを調節した。また、CWLの異なるワンピースを作成し、各アバターに着用させ、身長ごとランダムに並べた正面と側面の画像を被験者に提示し、順位法を用いて官能評価を行った。評価項目は「しわが無い」、「フィットしている」、「脚が長く見える」、「痩せて見える」、「魅力的に見える」、「ウエストライン/フロントライン/バックラインが美しく見える」とした。その結果、外観評価で高い評価を得た衣服とアバターの組み合わせをみると、身長ごとに一定のプロポーションを保っていることが分かった。また、「魅力」と「しわ無い」の間に強い相関関係がなく、しわの有無はほかの項目に比べ魅力との関係がなかった。さらに、有意な順位付けがされた評価項目の数には男女間で大きな差はなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
衣服のウエストラインの位置の変化が、着装者の身長にかかわらず、外観評価に大きく影響することが明らかになり、CWLの位置が高いワンピースの方が、魅力的と評価されることが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
身長150cm、158cm、166cmのアバターを対象に、周長を変更したアバターと,CWLを変えたワンピースを作成し、同様の実験を行う。シミュレーションを用いて正面・側面・背面の画像を作成する。画像を用いて、外観の幾何学的変化を定量的に測定し、体型と衣服のプロポーションの関係を調べる。
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Causes of Carryover |
新型コロナの影響で、購入予定の可変ボディの生産が中断され、購入ができなかったため次年度使用額が生じた。生産様子を見て購入する。来年度も生産が中断される場合は、代替のボディを購入する。または、シミュレーションで実施する。
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