2019 Fiscal Year Research-status Report
Construction of cooking method to improve content of collagen peptide in blood after ingestion of cooked meat
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19K14009
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
淺井 智子 奈良女子大学, 生活環境科学系, 助教 (50832036)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コラーゲンペプチド / 加熱調理 / Hyp / ゼラチン / 調理加工 |
Outline of Annual Research Achievements |
加熱前の肉温度・肉重量・添加調味料割合、加熱温度・時間、加熱過程の中心温度を制御することにより、蒸し・煮付け・グリル・オーブン等の各75℃到達する調理方法を確立することができた。この調理方法を用いて、調理肉中の消化酵素可溶性コラーゲン量をHPLCを用いたHyp量から算出したところ、調理方法により消化酵素可溶性コラーゲン割合が異なることが明らかとなった。しかしながら、加熱後調理肉の身と皮や、用いた肉・魚肉の種類によって、可溶化コラーゲン割合の一致した結果が得られなかった。これらの原因として、用いた調理肉中コラーゲン含量が少ないこと、またHPLC機器のポンプ圧の安定性が保てず、カラム劣化を引き起こした可能性があった。現在はAQC試薬を用いて誘導体化したAQCアミノ酸をLC-MS/MSにより定量し、より効率的で簡便なアミノ酸測定方法を検討しているとともに、コラーゲン含量の多い肉・魚を用いて、各調理方法間のコラーゲン可溶化程度を比較している。さらに当初の計画通り、消化酵素処理により完全にコラーゲンが可溶化する食品由来酵素処理や高温高圧処理方法の予備検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
HPLCの機器のポンプの調子が悪く、結果の再現性が確保できなかった。そのため、LC-MSMSを用いて、高速分析条件を検討するとともに、アミノ酸のPITC誘導体化よりもより簡便な誘導体化物が得られるAccQ試薬を用いて、アミノ酸の効率的で簡便な手法を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
より簡便で効率的なアミノ酸分析手法を確立するとともに、コラーゲン含有量の多い肉・魚肉を用いて、同様の実験を行い、調理方法による可溶性コラーゲン割合を割り出す。定量性が確保された後に、各種食品由来酵素や高温高圧調理により可溶性コラーゲン割合が増加する調理手法を詳細に検討する。
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Causes of Carryover |
今年度実施予定の実験の一部(各種調理方法を行った肉中の可溶性コラーゲン量の定量)が、実験の進行状況の遅れにより、一部次年度へ繰り越しとなった。 次年度、繰り越された分の実験について行い、支出する。
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