2021 Fiscal Year Annual Research Report
概日時計と腸内細菌叢の観点からみた食欲調節メカニズムの解明
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19K14018
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
原口 敦嗣 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (80834671)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 食欲制御 / 腸内細菌叢 / 糞便移植 / 短鎖脂肪酸 / マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、食欲制御に関与する新たなメカニズム解明を概日時計と腸内細菌叢の観点から行うことを目的としている。先行研究により、腸内細菌叢が活性化することで生成されるSCFA(短鎖脂肪酸)の一つである酢酸や酪酸の血中濃度が上昇することで食欲が抑制されることや、食欲が概日時計に制御されており日内変動を示すことなど報告されている。1年目の研究結果から、難消化性デキストリン(RM)の摂取により腸内環境が改善していること、HFDの摂食量が低下していることが確認された。また2年目の研究結果から、RM摂取による摂食量の低下は腸内細菌叢の構成の変化が関与していることが示唆された。 そこで最終年度である2021年度は、RM摂取による腸内細菌叢の改善がなぜ食欲抑制につながるのか、その作用メカニズムの検証を目的として検証を行った。 昨年度までと同様に、高脂肪食(HFD)にRMを添加した餌を準備し、HFDもしくはRM添加HFDを8週間給餌し、血清と食欲制御に関与する視床下部を採取した。血清を用いて食欲制御に関与するホルモンの測定を、また視床下部を用いて食欲制御に関与する遺伝子(Npyなど)のmRNA発現量の測定を行った。その結果、RMを摂取している群は血中GLP-1やPYYの量が増加していること、視床下部においてNpyやPomcなどの発現量が食欲抑制方向に変化していることが確認できた。同様の結果は、上記の条件で飼育したマウスの糞便を移植したマウスでも確認された。 以上の結果から、RMを摂取することで腸内細菌叢が改善され、血中GLP-1やPYY量が増加し、視床下部においてNpyやPomcなどの発現量が食欲抑制方向に変化していることで、食欲抑制が引き起こされている可能性が示唆された。今後は血中GLP-1やPYYの変化と視床下部でのNpyやPomcの変化が連動しているものなのか検証する必要があると考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Presentation] High-fat diet feeding at lunch or dinner lead to increase HFD calorie intake, to increase body weight, and to disrupt recognition function.2021
Author(s)
原口敦嗣, ライアン弧音, 関口優崇, 尾根田諭, 伊東楓, 曹思遠, 田原優, 柴田重信,
Organizer
第28回日本時間生物学会学術大会