2020 Fiscal Year Research-status Report
Novel non aggression prophylaxis for diabetes and complications by combination miRNA measurement with food model using saliva.
Project/Area Number |
19K14019
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Research Institution | Jumonji University |
Principal Investigator |
菅原 沙恵子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 助教 (70827469)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 唾液中分泌型miRNAマーカー / 糖尿病 / 糖尿病合併症リスク / 非侵襲予防法 / フードモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
miRNAは血中のみならず、尿中や唾液中にも分泌され、癌分野では早期診断や予後予測への応用が始まっている。本研究では、非侵襲で採取が可能な唾液に注目し、唾液中分泌型miRNA計測とフードモデルを融合させた新たな糖尿病及び合併症の非侵襲予防法確立をめざしている。 令和元年度は(a)臨床検査に基づく健常及びインスリン抵抗性の被験者の選抜、(b)唾液中分泌型miRNAの単離・濃縮とマイクロアレイによるmiRNA発現プロファイリングに向けた条件検討を行い、令和2年度はインスリン抵抗性特異的な唾液中分泌型miRNAの網羅的同定及び標的遺伝子予測による機能推定を予定していた。 しかし、新型コロナウィルス感染症拡大により被験者からの検体採取が困難になり、予定していた研究を遂行できなかった。また、インスリン抵抗性指数は医療機関での検査が必要となるため、医療従事者の負担になり被験者の安全面からも変更するべきと判断した。そのため、インスリン抵抗性指数の代わりとして、一般的な糖尿病検査項目(空腹時血糖値、HbA1cなど)を対象者選抜の評価項目とし、これに伴い解析対象も糖尿病に特異的な唾液中分泌型miRNAとすることとした。研究内容の一部を変更したことから、研究代表者の所属機関の研究倫理審査委員会に対して新たに倫理審査申請を行い、現在審査中である。加えて、年度途中で所属機関が変わったため、実験がスタートできるよう研究環境の整備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症拡大により被験者からの検体採取が困難になったため。また、研究内容の一部に変更が生じ、それに伴う倫理審査申請が必要となった。加えて、年度途中で所属機関が変更したため研究環境の整備に時間を要したことにより「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
インスリン抵抗性指数の代わりとして、一般的な糖尿病検査項目(空腹時血糖値、HbA1cなど)を対象者選抜の評価項目とし、これに伴い解析対象も糖尿病に特異的な唾液中分泌型miRNAとすることとした。被験者の唾液から単離・濃縮されたmiRNAについては、miRNAマイクロアレイ(受託解析)により網羅的に解析する。また、唾液中分泌型miRNAを同定して、Targetscan及びmiRDBによりmiRNAの標的遺伝子予測を行い、miRNA発現のプロファイリングを進める。並行して、唾液からのRNA抽出効率について標準化用RNAとしてU6snRNAで定量的RT-PCRも検討し、安定的な抽出方法を探索する。得られたデータの精査と再現性等を確認しフードモデルシステムへの応用について検討する予定である。
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Causes of Carryover |
唾液中分泌型miRNAの解析を予定していたが、新型コロナウィルス感染症拡大により被験者からの検体採取が困難となったこと、研究内容の一部変更により新たに唾液採取が必要となったことから解析を遂行することができず、次年度使用額が生じた。令和3年度は唾液中分泌型miRNAの解析及び実験に関わる物品費などに使用する予定である。
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