2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a therapy-related psychological burden scale in oral immunotherapy for food allergy and relationship between stress and the outcome
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19K14042
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
前田 晃宏 武庫川女子大学, 生活環境学部, 助教 (30735014)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 経口免疫療法 / 負担感 / 尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
経口免疫療法は,食物アレルギー患者に対して原因食物を閾値以下で経口摂取させ, 耐性獲得を目指す治療法である.治療効果に関する報告は多く存在するが,患者やその保護者への心理的な影響については明らかとなっていない.また,心理的ストレスと治療効果の関連も不明である.当該研究は,経口免疫療法を実施する患児とその保護者における治療による心理的負担感を測定するための尺度の開発と,ストレスと経口免疫療法の治療効果を動物モデルで明らかにするという2本立ての計画である.尺度開発では,新規に作成した尺度と類似する既存の尺度を同時に調査する.それにより,新規に作成した尺度の信頼性ならび妥当性を担保する. 2019年度は研究計画を一部変更し,研究を開始した.具体的な変更点は,横断研究を縦断研究に変更した点と,保護者だけでなく患児の調査も同時に実施した点である.変更した研究計画では,治療開始前と治療開始6か月後の2時点を調査するだけでなく,治療期間中の治療進捗状況を摂取日記より調査する.この研究計画の変更は,研究の長期化をもたらしてしまうが,研究の質を向上させる.また本研究では,多施設を対象に調査を実施する予定である.現在,13施設に協力を依頼し,内7施設で倫理審査を通過し研究を開始した.現時点での研究参加者は30人弱である.治療後の調査も終了した参加者は,10人弱である.本調査は,2020年度以降も引き続き調査を続ける予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
治療計画の変更に伴い,研究参加者の人数は予定より少ない.しかし,縦断研究になり,より詳細な情報を入手することが可能となった.そのため,研究の質は大きく向上していると思われる.また,患児の調査も同時並行している. 以上の点より,研究計画全体でみると,大きな遅れはないと思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定では,2020年度に動物実験を実施する予定であった.しかし,縦断研究への変更に伴う作業増加,研究開始施設の増加に伴う作業増加だけでなく,コロナウイルスの影響を鑑み,動物実験は2021年度以降の実施に変更する.さらに,コロナウイルスの影響により,研究参加者のリクルートが困難になり,研究計画が滞る可能性も高い.
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Causes of Carryover |
当初の研究計画では,データ入力および解析用のPCを購入する予定であった.しかし,研究計画の変更に伴う長期化により,当該年度に支出する必要が無くなった.そのため,PCと関連ソフトウェアの代金が次年度に持ち越された.
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