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2021 Fiscal Year Research-status Report

教員の育成に資する指導主事の職能とその開発を促進する制度的要因に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 19K14051
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

三浦 智子  山形大学, 大学院教育実践研究科, 准教授 (20803224)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords教員の職能開発 / 指導主事 / 公教育経営
Outline of Annual Research Achievements

まず、指導主事研究における主な論点を整理し、指導主事に求められる資質能力について理論的検討を行った。
指導主事は各学校・教員に対し、教科・領域に関する指導助言に留まらず、併せて自律的な学校経営を促進するような指導助言を行うことによって、タテの行政系列下で伝達機能を担う指導行政事務による影響のネガティブな側面を補うことが可能となる、という解釈が成り立つが、指導主事の年齢やキャリアを考慮すれば、学校経営に関する十分な指導助言が可能となるケースはそう多くない。一方で、学校組織の経営改善を促し、学校組織内部での教員間における情報共有や指導技術の向上に向けた取り組みを充実させるのみでは、学校の地域ニーズや児童生徒の多様な教育課題に適切に応答できるとは限らず、そのために必要な具体的かつ専門的な手立てが講じられることがなければ、おそらくは教育委員会による経営管理主義的な学校への関与を強化することに留まらざるを得ないとも考えられる。この点、単位学校経営論の有効性を問い直し、教育の保障に向けた教職の専門性のあり方を再考するための議論とも深く関わる。
そこで、公教育を担う学校経営における「公共性」を支えるために指導主事に求められる資質能力として、ロバート・L・カッツによる理論モデルにおいて言及された「概念化能力(コンセプチュアル・スキル)」に着目し、指導主事がこのスキルを獲得するプロセスや、それが職務遂行にどの程度影響しているのかという点について検証するための調査項目及び分析枠組みの構築を行い、調査実施を試みた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナ感染症拡大により、自治体内外の移動自粛等に伴い、指導主事や学校管理職、教育委員会職員等を対象とした取材及び聞き取り調査等の実施に支障が生じ、調査研究作業に若干の遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

「概念化能力(コンセプチュアル・スキル)」や類似概念をめぐる先行研究の整理を行い、理論的検討を深めるとともに、指導主事の当該スキルを獲得するプロセスや、それが職務遂行にどの程度影響しているのかという点について、質問紙調査のデータ分析により検証を行う予定である。

Causes of Carryover

新型コロナ感染症拡大に伴う自治体内外の移動自粛、参加を予定していた学会等のオンライン実施により、旅費や調査実施業務にかかる人件費・謝金等の経費の未使用額が生じた。
前年度までの研究成果を受けて、調査内容と方法について再度検討し、郵送による質問紙調査データの収集を行ったところである。今後の作業として、主にその調査データ分析に注力するが、分析結果の解釈をめぐっては、経営学や臨床心理学など、教育学や教育行政学、教育経営学の周辺分野を含めた研究蓄積を踏まえる必要があり、物品費については、当該分野の図書や資料の購入に充てる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Book (1 results)

  • [Book] これからの教師研究:20の事例にみる教師研究方法論2021

    • Author(s)
      秋田喜代美、藤江康彦 編著
    • Total Pages
      322
    • Publisher
      東京図書
    • ISBN
      978-4489023620

URL: 

Published: 2022-12-28  

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