2019 Fiscal Year Research-status Report
読書施設における「日本的底流」の存在に着目した近世教育と近代教育の連続性の研究
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19K14064
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
伊東 達也 山口大学, 人文学部, 講師 (30829510)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 旧藩主家 / 育英事業 / 時務 |
Outline of Annual Research Achievements |
読書施設における近世教育と近代教育の連続性を探る本研究の一環として、今年度は、近世との連続性がうかがわれる近代図書館のうち、私立佐賀図書館(大正3年開館、佐賀県佐賀市)、私立福岡図書館(明治35年開館、福岡県福岡市)、岡山県立戦捷記念図書館(明治41年開館、岡山県岡山市)について調査を進め、それぞれの図書館について、設立されるに至った経緯を検証する作業を行った。 そのうち、私立佐賀図書館については、旧藩主家の鍋島家の「時務」意識や旧藩領を対象とした育英事業としての位置づけ、旧佐賀藩の同郷会組織の影響などから考察を進め、学会発表と論文作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度調査開始予定であった6図書館のうち、現在までで3館のみの調査にとどまっている。調査・研究にかかる時間の見積もりが適切ではなく、当初の計画を遂行できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
未着手の調査対象についての調査・研究を進めるとともに、今後の計画を見直し、より効果的に調査・研究作業を進める。
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Causes of Carryover |
計画していた調査(青森県八戸市立図書館ほか3件)が実施できず、それに伴う旅費や使用物品費の執行もできなかったために次年度使用額が生じた。 今年度は未着手の3件の調査を着実に実施するとともに、調査に必要な史料・文献・機材等の物品も入手して研究作業を進める。あわせて、来年度予定の調査対象のうち、日州教育会附属図書館と山口県立山口図書館について予備調査を実施する。
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