2021 Fiscal Year Research-status Report
カリキュラムの創発現象の解明―子どもの観察と記録による教師の省察に焦点あてて―
Project/Area Number |
19K14066
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
大島 崇 大分大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (70715276)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 戦後初期 / カリキュラム / 生活教育 / 子ども理解 / ずれ / 同僚性 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、戦後初期におけるカリキュラムの創発の実践事例について検討した。具体的には、奈良師範学校女子部附属小学校における「プラン会議」と「研究授業」は,子どもと教師の相互作用によるカリキュラムの創発という観点から再評価できる営みであること明らかにし,その研究成果を著書において公表した。 さらに、カリキュラムの創発現象の基盤となる教師による子ども理解についての検討を行った。具体的には、「子どものおもしろさ」をキーワードに、子どもを捉える教師の固定観念を相対化し、予想外の子どもの姿に対して感覚を開くことの重要性について論じた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
先行研究において明らかとなっていなかった子どもと教師の相互作用によるカリキュラムの創発の具体的な実態を明らかにし、その成果を公表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
子どもと教師の相互作用によるカリキュラムの創発のメカニズムを支える教師の専門性や教育実践に内在する価値をいかに評価し得るかという点について、さらに探究を進めていく必要がある。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス(covid-19)の影響で,調査や学会参加に係る旅費が予定よりも減額した。次年度も調査や学会参加に係る出張が難しい場合は,研究に必要な物品や関連文献などの費用を増額する予定である。
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Research Products
(2 results)