2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K14075
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| Research Institution | Musashino Art University |
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Principal Investigator |
植田 千賀子 (田中千賀子) 武蔵野美術大学, 造形学部, 講師 (10711674)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 学校林 / 森林・林業教育 / 森林科学 / 長野県 / 伊那 / 初等教育 / 教育史 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、①明治・大正期の森林・林業教育に関わる政策動向の基礎調査、②長野県内小学校の沿革史などの刊行物の調査と事例選定、③現在の森林・林業教育の動向調査などを計画した。
①について、主に農商務省山林局や文部省による関連法を確認し、連動する長野県令、郡令などについても整理した。これらの法令の整備に関する見解を林学者や林業従事者などを中心に確認した。
②について、主に長野県伊那郡を中心とした学校沿革史を収集し、雑誌記事やその他刊行物との関連性もふまえながら学校林整備の状況と、目的や機能の概要を整理した。①と②の成果を「学校林を通じた初等教育における森林教育―明治期の長野県の事例から―」としてまとめ、2021年11月13日「教育と宗教研究会」にて検討会をおこなった。
③について、2021年度林業経済研究所調査事業、「森林科学教育の現状と体系の再編」（大日本山林会受託研究事業／協力：日本森林学会）に研究分担者として参加し、森林学の学科・コースを設置する大学へのアンケート調査をおこない、所属する教員の専門分野や、取得できる資格などについて分析した。この成果を第133回日本森林学会大会にて報告した。（田中千賀子、井上真理子、杉浦克明、枚田邦宏「大学教員の専門とする森林科学の研究部門－四年制大学の状況」、日本森林学会第133回大会、2021年3月27日ー29日）、（水井英茉、杉浦克明、井上真理子、田中千賀子、枚田邦宏「森林科学を学べる四年制大学で取得可能な資格」、同大会）。
また、自然愛をめぐる教育の歴史を論じた著書の書評を執筆し、「愛林思想」の養成をふまえて、教育史学における学校林や森林・林業教育の位置づけを示した。（田中千賀子「書評林潤平著『自然愛をめぐる教育の近代日本―自然観の創出と変容の一系譜―』」『日本の教育史学』第64集、2021年10月）。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
明治・大正期の政策動向や全体状況の把握について進捗があった。ただし個別事例をふまえた実態の解明には遅れが生じている。産前産後の休暇取得や、及び新型コロナウイルス対策などによって、一次史料の調査が困難であることが大きく影響している。また同様の理由で成果報告についても十分な機会を設けることができなかった。また2021年12月より2022年8月まで産前産後の休暇を取得しており、成果報告などを充分におこなうことができていない。
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| Strategy for Future Research Activity |
史料調査にあたっては、オンライン対応や遠隔での複写サービスなどの活用によって、利用可能な史料を収集し、分析をすすめていく予定である。
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| Causes of Carryover |
史料調査のための出張が困難であったため未使用額が生じた。次年度以降の調査再開を見込んで、費用に充てる計画である。
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Research Products
(5 results)
