2019 Fiscal Year Research-status Report
児童生徒の学習規律認識の特徴とその影響に関する調査研究
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19K14090
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
笹屋 孝允 三重大学, 教育学部, 特任講師(教育担当) (90781120)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 小学校 / 中学校 / 学習規律 / 認識のズレ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小学校中学年から中学校の学級における,教師と児童生徒の学習規律の重要度認識の特徴,特に児童生徒が教師よりも学習規律を重要視する認識のズレを分析し,そのズレが他要因に与える影響を分析するとともに,ズレへの対応のあり方についての実践的示唆を得ることである。平成31年度の研究実施計画は,研究協力依頼と,資料収集を通しての仮説設定であり,これは本研究の基礎を構成する。 具体的な研究実績として,研究機関の近隣にある中学校に研究協力を依頼し,承諾を得た。小学校への研究協力依頼については,候補校の選定を行った。 また,並行した資料収集も進展し,文献の収集と整理を行い,これまでの質問紙調査の結果とまとめて日本教育心理学会第61回大会にてポスター発表を行った。発表内容は,中学1年学級において,卒業した小学校ごとに学習規律認識に特徴が見られるか分析したものであり,結果として中学校での指導形態により卒業校間で生徒の学習規律認識の相違が見られる場合があることが示された。この結果は,本研究の一部を構成し得るものである。加えて,実際の授業で見られた,児童の学習規律の学習過程の分析結果を,日本子ども社会学会第26回大会にて発表し,会場からの質疑を通して今後の研究につながる示唆を得た。 さらに,統計処理のソフトを準備し,これから行う質問紙調査の結果の分析方法の検討を行った。これにより,各質問紙調査の結果を関連づける重回帰分析を行うことが可能となり,本研究の目的に沿った分析が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画通りに進捗している。 令和2年度に所属研究機関が変更となることが決定したため,研究申請時に候補としていた研究協力校を全て変更する必要が生じ,研究協力校の再選定が必要となった。変更先となる研究機関の近隣で新たに研究協力の依頼を平成31年度・令和元年度中に行い,目標数には満たなかったものの新たな研究協力校を得ることができた。目標に満たない数の研究協力校については今後も依頼を継続する予定であり,令和2年度中には目標を満たす予定である。調査結果の分析については,平成31年度・令和元年度中に準備がほぼ完了した。 研究成果の公表も,学会発表を通じて行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力校を目標数に満たすことが第一の目標となる。令和2年度中には研究協力依頼が完了し,研究協力の獲得目標が達成される見込みである。 研究成果の公表について,令和2年度に参加を予定していた国際学会の中止がすでに決定したが,国内の学会での発表に代えて研究成果の公表を継続する予定である。
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