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2019 Fiscal Year Research-status Report

ドイツにおける「六八年運動」の教育学的帰結と今日的課題

Research Project

Project/Area Number 19K14093
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

熊井 将太  山口大学, 教育学部, 講師 (30634381)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords教育学
Outline of Annual Research Achievements

研究初年度は、主に1968年運動に関わるドイツ語文献および日本語文献の収集を行った。とりわけ、1968年から50周年を経て刊行された図書を中心に、1968年運動の現代的評価についてレビューを進めている。ドイツのみならず日本も含めて雑誌の特集が組まれ、政治学や社会学といった多様な視点から1968年の総括が試みられている一方で、教育学の領域においてはほとんどそのような総括が行われていない現状が浮かび上がってきた。これらの文献調査から得られた知見をふまえて、戦後ドイツにおける規律指導の展開と今日的課題についてまとめた論文を執筆した(共著)。論文執筆を通して、1968年運動以後に進んだ、規律や指導への忌避とそれを代替する「教育の心理学化」の展開の一端を整理し、日本の教育学・教育実践に対する示唆に言及することができた。また、政治学や社会学領域では、1968年運動の神話化への批判的な考察も進んできており、こうした知見に学びながら教育学における1968年運動のもつ影響範囲の検討をさらに進めていく予定である。
また、文献調査と並行し、ドイツへの渡航調査を実施した。具体的にはライプツィヒへ訪問し、ライプツィヒ大学やライプツィヒ群学務局への訪問を行い、聞き取り調査を実施するとともに、ライプツィヒ大学図書館にて文献の複写や調査を実施した。本年度の渡航は予備調査的な性格を持つものであり、次年度以降、本格的な調査に着手していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度の研究計画の主眼は文献の収集であるが、概ね順調にレファレンスが進んでいる。また、東ドイツ地域への渡航調査を行うことができ、次年度以降の渡航調査の足掛かりを得られた。

Strategy for Future Research Activity

今後は、西ドイツ地域の渡航調査を行うとともに、教育学のみならず社会学や政治学の分野での1968年運動の問い直しの動向について検討を進めていく。

Causes of Carryover

新型コロナウイルスの影響により年度末に計画していた研究会が中止となったため、次年度への繰越金が生じることとなった。繰越金については、物品費として図書の購入などで用いる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020 2019

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 異年齢集団における学び―その動向と課題2020

    • Author(s)
      熊井将太
    • Organizer
      初等教育カリキュラム学会
  • [Presentation] 学習の個別化と学級授業との関係性2019

    • Author(s)
      熊井将太
    • Organizer
      日本教育方法学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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