2020 Fiscal Year Research-status Report
ドイツにおける「六八年運動」の教育学的帰結と今日的課題
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19K14093
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
熊井 将太 山口大学, 教育学部, 准教授 (30634381)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教育学 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初は2020年度には旧西ドイツ地域への渡航を予定していたが、新型コロナウイルスの影響により実施できなかった。そのため、主に国内にて、文献の収集と講読を中心とした調査を行った。68年運動は、あらゆる生活領域における「権威的なるもの」への抵抗運動であったが、こうした権威批判の結果として、「心理学的なるもの」の拡大の余地が広がった。そこで、2020年度には、改めて教育学と心理学との相互の関係性を歴史的に描き直す作業を進めていき、中国四国教育学会のラウンドテーブルにおいて発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献調査は進めているものの、当初予定していた渡独調査が実施できなかったため、肝心のドイツ国内における1968年運動の評価に関する「生の声」や「雰囲気」を把握することができていない。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの影響次第では、渡独調査も視野に入れたいところではあるが、現時点では難しいと考えられるため、国内および国外の文献を収集し、教育学のみならず社会学や政治学の知見も取り入れながら研究を進めていく。
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Causes of Carryover |
予定していた渡独調査の中止や学会発表のオンライン化などにより旅費の使用が大幅に減額となったため。
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