2022 Fiscal Year Research-status Report
校内授業研究会の事例をジョイント・アテンションに着目して分析するための基礎的研究
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19K14094
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
古市 直樹 高知大学, 教育研究部人文社会科学系教育学部門, 准教授 (00823882)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 授業研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度も感染対策の必要性のため出張等に支障が生じ、主に文献に基づいて理論的検討を実施した。研究の基礎をなす諸概念そのものについても、関連する新旧の文献を照らし合わせてあらためて理論的な整理を行った。また、校内授業研究会においてジョイント・アテンションがどのような文脈の中でどのように機能しうるかということについて、校内研修に関する先行研究で扱われている近年の校内授業研究会の様々な実施形態を想定して作業仮説を吟味した。 上述のような検討を通じて、教材やアプロプリエーションや社会的アフォーダンスや共同行為の諸相のとらえ方についても再検討を行い、文字言語と音声言語の関係、読み書きと会話の関係を分析する上で理論的な枠組みをどのように準備すればよいかについて考察を続けた。教師たちによる実践的研究の基礎をなす認識論や科学論、教育内容や教育方法の組織的構成、学校における学びの物理的環境、そのほか校内授業研究会に関する問題圏をなす幾つかのテーマについても理論的検討を続けた。教師の注視や視線に着目して教師の関心や認識や思考について検討している先行研究の成果にも鑑み、とりわけ、小グループにおける会話の形態を幾つか想定しながら理論的な整理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度も感染対策の必要性のため出張等において支障が生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
校内授業研究会の事例をジョイント・アテンションに着目して検討するための理論的枠組みを構築するという当初の目的に基づいて、可能な範囲で実地研究を重ねる。
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Causes of Carryover |
感染対策の必要性のため出張などにおいて支障が生じたから。2023年度中に可能な範囲で更なる実地調査を重ねて本研究の目的を果たしたい。
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