2020 Fiscal Year Research-status Report
Inquiry on the roles of teacher educators in fostering rationality and tolerance as the foundation of deliberation
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19K14099
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Research Institution | Tsuru University |
Principal Investigator |
山辺 恵理子 都留文科大学, 文学部, 講師 (60612322)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 教師教育 / リフレクション / 哲学対話 / オンライン教育 / プログラム開発 / 熟議 / 民主主義教育 / 哲学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究プロジェクトは、①論理的整合性と倫理的寛容性の両方を備えた熟議のあり方を探究し、そのために必要な②合理的判断力と多様な他者と共生する能力の開発を促す教育方法を、教師教育の分野に当てはめて考察するものである。 2年度目に当たる2020年度は、昨年度に進めたプログラム開発のオンライン化を余儀なくされた。 まず、フレット・コルトハーヘンのリフレクション論研究に基づく教員養成課程向けのリフレクションの研修プログラムのオンライン化を実施した。演劇ワークショップファシリテーターの菊池ゆみこ氏の協力を得ることで、演劇的手法を取り入れたままその大部分をオンライン化することができた。受講生の満足度は対面と同程度に保たれた他、コロナ禍において、社会と個人の繋がりを意識する機会が増えたことで、当該プログラムの意義も受講生に実感されやすくなっていることがわかった。 また、「多様な他者と共生する能力」の発達に貢献し得る哲学対話のプログラムは、オンライン化を試行したものの、対面と同様の効果が得られず、秋以降は対面に戻した。その上で、とりわけ卒業後教職に就く学生に注目しながら、哲学対話の実践を通した考え方の変容を分析するために、インタビュー調査を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、①ユトレヒト大学のフレット・コルトハーヘン名誉教授へのインタビュー調査、②ハワイ大学のトーマス・ジャクソン教授の実践の視察、③コロンビア大学のミーガン・ラヴァーティ教授らが開催している研修への参加を中止・延期せざるを得なく、海外出張も行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画よりも1年以上遅れるが、2021年秋以降に新型コロナウィルスの状況が落ち着き次第、ハワイ大学の哲学対話の実践の視察をはじめ、海外のプログラム視察、研修参加を進める予定である。 その一方で、2021年夏以前も国内で可能な範囲で情報収集を行い独自のプログラム開発を進める。 5月まではプログラム修了生へのインタビュー調査、および学内での教員養成課程の学生を対象としたプログラム実施を行う。 6月以降は、状況を見ながら、首都圏において学外者向けのプログラム実施の機会を増やす予定である。
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Causes of Carryover |
海外実践の視察・ヒアリング調査のための出張を、新型コロナウィルスの感染拡大により断念せざるを得なくなったため。また、これまで開発してきたプログラムのオンライン化対応が必要であったため。
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Research Products
(2 results)