2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on the Transformation of Concept of Nation-State in Education Principles between Pre-War and Post-War.
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19K14103
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| Research Institution | Shokei Gakuin College |
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Principal Investigator |
金井 徹 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (00532087)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 戦後教育理念 / 教育基本法 / 三項図式 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、感染症の再拡大の影響を受け、予定していた国立国会図書館の憲政資料室や国立教育政策研究所図書館などにおける関連資料の収集のための調査を十分に実施することが出来なかった。そのため、インターネットを活用した関連する先行研究や文献の収集、そして、これまで収集した資料の再整理が研究活動の中心となった。そこで収集整理した資料の一部については、共著の研究図書の内容に生かすことができた。
また、本年度の研究成果の一部については、2022年3月に開催された東北教育学会第78回大会（東北大学）の自由研究発表において、「戦後教育理念における三項図式の検討－教育基本法の思考枠組をめぐって－」というテーマで報告することができた。
そこでは、教育基本法を中心とする戦後日本の教育理念や教育理念を巡る議論がどのような思考枠組みに基づいて理解され、構想されてきたのかについて検討した。特に近年の先行研究において注目されている個人－国家（国民）－人類（世界）という京都学派を淵源とする三項図式の思考枠組を手がかりに実証的な検証を行うことで、戦後の教育理念が抱えてきた問題の所在を明らかにすることを試みた。
これまで、教育基本法の教育理念については、主に教育法学の立場から憲法適合的な立憲主義的解釈を求めて改正教育基本法を批判する議論や、教育政策の政治学の立場から、明治維新から講和独立の前後に至るまで、日本の教育政策は教育理念も含めて国家主義的なものであったとの議論もある。
そうしたなかで本研究は、京都学派を淵源とする三項図式に着目した先行研究を踏まえ、教育基本法に示された教育理念をめぐる議論を分析することを通して、戦後教育理念に関する新たな側面を明らかにすることが出来たものと考えている。具体的な研究成果の内容については、研究論文として学会誌への投稿を準備している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究実績の部分でも述べたが、昨年度に引き続いて、本年度も感染症の拡大が収束せず、当初計画していた国立国会図書館の憲政資料室や国立教育政策研究所の図書館をはじめ、戦後教育改革に関連する資料を収集するための調査を十分に実施することが出来なかった。
そのため、インターネットを活用した関連する先行研究や文献の収集、そして、これまで収集してきた文献及び資料の再整理が研究活動の中心となった。
以上のように、調査の実施が極めて困難な状況のなかで、最大限、研究事業の推進に努めたが、結果的に研究期間の延長を申請せざるを得なかった。そのため、現在までの進捗状況は「（４）遅れている。」と判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
今後についても、感染症の状況は読み難く、資料収集のための十分な調査を実施できる可能性は不透明な部分もある。しかし、引き続き、戦後教育改革及び戦後教育理念に関連する先行研究や文献及び資料の収集と整理を進める。さらに、今年度より開始された国立国会図書館の「個人向けデジタル化資料送信サービス」の活用などを通して、現在では絶版となっている戦後教育改革及び戦後教育理念に関連する資料の収集を進める。
また、感染症の状況が落ち着いた時期を見計らって、GHQ文書の収集を主な目的として、国立国会図書館や国立教育政策研究所等における調査の実施も計画している。
なお、今年度は、これまでの学会における発表内容に関する指摘等を踏まえて学会誌への論文投稿を行う。また、研究内容の全体を再度検討したうえで、学会発表（日本教育学会：2022年8月、東北教育学会：2023年3月等における発表を予定）及び学会誌への論文投稿を目指し、本研究課題の総括を行っていきたい。
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| Causes of Carryover |
昨年度に引き続き、感染症の拡大が収束せず、当初予定していた国立国会図書館の憲政資料室や国立教育政策研究所の図書館をはじめ、本研究課題に関連する資料収集のための調査を十分に実施することが出来なかった。その結果、インターネットを活用し関連する先行研究や文献の収集と、これまで収集した資料の再整理を研究活動の中心とせざるを得ない状況となったため、次年度使用額が生じた。
次年度も感染症の状況により不透明な部分もあるが、引き続き戦後教育改革及び、戦後教育理念に関連する資料・文献の収集を進める。また、感染症の状況が落ち着いた時期を見計らって、国立国会図書館や国立教育政策研究所への調査を実施し、主にGHQ関連の文書の収集を計画している。
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Research Products
(2 results)
