2021 Fiscal Year Research-status Report
Explaining how the IB educational model applies to diverse learner's
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19K14130
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
御手洗 明佳 淑徳大学, 教育学部, 准教授 (00725260)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 国際バカロレア / 教育方法 / 授業開発 / 学習者の多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、異なる背景・ニーズをもつ子どもが共に学ぶインターナショナルスクールで開発された教育プログラム「国際バカロレア(International Baccalaureate、以下、IBとする)」に注目し、そこで展開される多様性や差異を強みとする生徒を対象とした教育手法の可能性を探ることを目的としている。方法として、指導案や授業実践の分析、教員へのヒアリングを通して、「IB教授モデル」の要素を抽出し、その特質や構造の解明を試みている。その結果は、画一的と指摘される日本の教育への適応可能性を検討する材料となることを意図している。 3年目となる2021年度は、昨年度に引き続き、IB教員の経験をもつ3名の教員とともに、IBDPで用いられる教育理論を用いた授業開発・実践の分析を行った。具体的には、(1)逆向き設計論、(2)概念を用いた学習、(3)指導のアプローチ(ATT)・学習のアプローチ、(ATL)、(4)探究学習、(5)リフレクションについて、議論を行い、まとめを行った。そしてIB教育実践を開発する際に、教科を越えて必須となる共通点と教科独自の専門性を加えたオリジナルの指導案の開発を行なっている。また、IB教員6名を集め、オンラインを利用した実践の振り返りや授業研究会の開催も実施して、IB教授モデルの共通性の確認を実施している。昨年度は、コロナ禍の影響で実施できなかったIB認定校への訪問も1校ではあるが実施することができた。こうした多方面からのIB授業の取り組みを踏まえて、IB教授法モデルの精緻化を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度同様新型コロナウィルス感染拡大の影響により、予定をしていたIB校、IB教員を対象とした海外調査、専門家へのヒアリング調査、国内学校を対象とした調査の実施 が中止となったため。変更点として、オンラインによる打ち合わせやヒアリング、IB教員を集めての意見交換会を実施しているが、実際の授業参観は学校との調整も難しく簡単にはできなくなっている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染拡大の影響は大きく、2022年度現在でも国内・国外での訪問調査の実施は難しいことが予想される。そのため、新規協力校の依頼やIB校への訪問調査、海外調査の実施は難しいのが現状である。そこで、既に研究協力をしていただいている学校や教員の方々へ限定し、異なる教員、学校の事例を増やすよりも、限定した学校、 教員から得られるIB教授法の事例を重視した情報収集、分析を実施することとする。その際に、zoom、Google等のオンラインを積極的に活用して対応することとする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染拡大の影響により、予定していた海外調査、国内調査を実施できなかったため。
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