2021 Fiscal Year Research-status Report
An empirical study on determinants of educational aspiration among women in the Gulf countries
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19K14134
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
沈 雨香 早稲田大学, 国際学術院, 助教 (80822197)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 女性の高学歴化 / サウジアラビア / カタール / 高等教育 / 進学動機 / 進学規定要因 / 女性の学歴とキャリア / 中東湾岸諸国 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェートの3か国におけるフィールドワークから、中東湾岸諸国ならではの高等教育進学要因を明らかにすることを目的としている。1年目のサウジアラビアにおけるフィールドワークは当初の計画通り実施できているが、2年目以降は新型コロナウイルス感染症の流行拡大に伴う海外渡航及び調査対象国の入国規制により予定していた調査の中止を余儀なくされた。そこで、本年度は調査対象国をカタールに変更し、カタールでの大規模アンケート調査とアンケート調査を進めた。 対象国をカタールに変更したのは、まず、カタールもサウジアラビアと同様、女性の進学率は男性より高くなっているが、湾岸の中でも男女の進学率の差が一番少ないサウジアラビアとは対照的に男女の進学率の差が一番大きいなど詳細な事情が異なっており、カタールとサウジアラビアのデータを比較することは中東湾岸諸国の教育現象の解釈を豊かにするものと考えたこと。また、早稲田大学カタールチェアープロジェクトの一環として、カタール大学のSocial and Economic Survey Research Instituteの協力を得て大規模アンケート調査が可能となったこと。最後に、現実問題として、カタールの感染症状況が落ち着いており、年度内の渡航・調査の見込みがあったことである。 本年度の具体的な研究実績は以下の通りである。2021年1月末から2月末にかけてカタールに渡航、カタール大学のSocial and Economic Survey Research Instituteにて「カタール人の学位・学歴に関する意識調査」の調査票を設計し、研究倫理審査申請を行った。2022年度中の調査実施を予定している。同時に、20代から50代のカタール人男女計12人にインタビュー調査も行い、現在データを取りまとめ分析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、研究対象国を変更したものの、カタールにて大規模アンケート調査やインタビュー調査が実現しており、予定以上の研究の進捗を図ることができたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
カタールでのアンケート調査とインタビュー調査データの分析、サウジアラビアデータとの比較分析を進め、国内・国際学会にて調査結果を報告するとともに所属学会の紀要等に研究論文を投稿する。また、今年度も海外調査は引き続き困難な状況が続くと考えられるが、必要に応じて、サウジアラビアとカタールにて追加インタビュー調査を実施する。
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Causes of Carryover |
前掲の通り、計画変更を余儀なくされ、予定していた調査できなかったため、次年度使用額が生じた。2022年度の計画遂行のために使用する。
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Research Products
(2 results)