2022 Fiscal Year Research-status Report
在外教育施設から帰国した派遣教員の教職観に関する社会学的研究
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19K14138
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
芝野 淳一 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (10758577)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 派遣教員 / 在外教育施設 / 越境性 / 教育スタイル / 混合研究法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、在外教育施設から帰国した教員(以下、帰国教員)がどのような教育実践及び教育観を有しているのか、またそれらがどのように構築されたのかを解明するものである。4年目の2022年度は、これまで新型コロナウイルス感染症の流行のため実施できなかったアンケート調査とインタビュー調査を実施し、さらに結果の一部を公表した。主な実績は次の通りである。 ①アンケート調査の実施:前年度に作成した調査票を用いてアンケート調査を実行した。調査は全てGoogle Formを用いて行った。回答者は、東海ブロックの「海外子女教育国際理解教育研究協議会」に調査協力を依頼し、機縁法的にアクセスした。最終的に全国各地の帰国教員209名から回答を得ることができた。 ②インタビュー調査の実施:①の回答者に任意でインタビューへの協力を募り、承諾が得られた73名に聞き取りを実施した。調査は基本的にオンラインで行い、1名あたり概ね1時間半から2時間の範囲で実施した(希望があった場合のみ、対面で実施した)。 ③結果の公表:①と②で得られた結果の一部をリーフレット「在外教育施設で働く教師の魅力」としてまとめ、文部科学省委託事業「帰国教師ネットワーク構築事業」の一貫として刊行した。また、文部科学省「グローバル教師ポータルサイト」にて公表された(https://globalteacher.jp/announce/link_detail)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで新型コロナウイルス感染症の流行のため実査が滞っていたが、本年度の取り組みの結果、目標であった帰国教員に対するアンケート調査とインタビュー調査を全て完了することができた。研究課題を遂行するために十分な情報を得ることができたため、本研究は順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方策は、調査で得られた量的及び質的なデータを分析し、研究成果をまとめていくことである。関連学会における研究報告や論文投稿はもちろんのこと、学校現場や教育行政など広く研究成果を公表・還元していくことを目指したい。
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Causes of Carryover |
前年度に研究成果の結果の公表及び還元にかかる費用を使用することができなかったため、次年度使用額が生じた。関連学会、学校現場、教育行政などに研究成果を公表・還元するための旅費や印刷・刊行費に使用する予定である。
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