2019 Fiscal Year Research-status Report
乳幼児期から学齢期の睡眠パターンとその遷移が認知発達に与える影響
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19K14150
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
鈴木 晴香 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 技術補佐員 (90836529)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 睡眠 / 潜在クラス分析 / 認知機能 / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、Hamamatsu Birth Cohort (HBC) Study に参加する児を対象に、乳児期、幼児期、学齢期の3つの時点において、それぞれ睡眠パターンは何通りに分けられるか、各個人はどのような睡眠パターンに遷移していくのか、またそれらを特徴づける要因にはどのようなものがあるかをlatent transition analysis (LTA) を用いて検討することを目的とする。現在、HBC Studyに参加する734名について、9歳時の睡眠について、the brief infant sleep questionnaire (BISQ)を用いた測定とデータ入力を終えている。乳児期(10ヶ月)、幼児期(32ヶ月)については既にデータを取得済みである。入床時刻、起床時刻、睡眠時間の3つの変数を用いて潜在クラス分析(LCA)を実施した結果、3つの時点でいずれも3通りの睡眠パターンが存在することを特定している。幼児期は、平均群(73.7%)、やや遅寝・長時間睡眠群(18.8%)、遅寝・短時間睡眠群(7.5%)の3群が特定された。幼児期は、平均群(78.7%)、早寝・長時間睡眠群(17.1%)、遅寝・遅起き群(4.2%)の3群が特定された。学齢期では、現時点では平均群(63.5%)、早寝・長時間睡眠群(17.1%)、遅寝・短時間睡眠群(19.3%)が特定されている。これら3つの時点では、群の構成が異なり、それぞれの月齢で特徴的な群が見いだされている。このような場合、潜在クラス移行分析(LTA)を実施することが困難であると考えられる。今後、これらの月齢によって群の構成が異なることを考慮した解析方法に変更していく必要がある。今後はさらに、学齢期の睡眠に関するデータ、認知機能に関するデータの取得とデータ入力を進めるとともに、解析と論文執筆を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、Hamamatsu Birth Cohort (HBC) Study に参加する児1258名を対象に、睡眠に関するデータを縦断的に取得している。現在、9歳時の検査を実施中であり、既に734名について検査を終えている。取得済みのデータについては既に一部解析も実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も9歳時の検査とデータ入力を継続するとともに、解析と論文執筆についても進めていく。
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Causes of Carryover |
コホート研究における検査業務は順調に進んでいるが、購入予定の物品等はまだ十分に揃っておらず、検査業務等にあたる補佐員の雇用もできていない。次年度以降、これらを進めていきたい。
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