2019 Fiscal Year Research-status Report
子どもの身体活動・体力格差の解明のためのモニタリングシステムの構築
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19K14152
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| Research Institution | Shimane University |
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Principal Investigator |
安部 孝文 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (30794953)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 身体活動 / 環境 / 体力 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
身体活動が健康や体力の獲得にとって重要であることは、様々な研究から明らかとなっているが、世界の青少年の80.3%が身体活動不足であり、その対策は大きな課題である。身体活動および体力に影響する要因は、個人から公共政策の要因まで様々なレベルが考えられるが、我が国においてはまだ十分に検証されていない。そこで、本研究では、日本の子どもの身体活動や体力に格差を生み出すメカニズムを明らかにするために、地域全体の子どもを包括的にモニタリングするシステムを構築し、１）子どもの身体活動に影響する社会経済的要因および物理的環境要因は何かを検証する。そして、ここで得た成果をもとに、２）体力に与える影響を長期的に検証することである。
3年計画の初年度は、上記目的の１）について、島根県雲南市教育委員会、子ども政策局、雲南市健康福祉部および身体教育医学研究所うんなんの協力を得ておおむね市内全ての就学前施設、小学校および中学校のデータの提供を受けた。収集したデータの内訳は、2012年～2019年の就学前施設における質問紙による身体活動や基本属性（社会経済的要因含む）、運動能力測定項目（走力、投擲力、跳躍力、敏捷能力、動的平衡能力、柔軟性）のデータ、また小学校、中学校においては、2016年～2019年の質問紙による身体活動量をはじめ生活習慣および体型のデータ収集を行った。
収集したデータをもとに横断解析を行い、就学前施設、小学校と中学校のそれぞれにおいて、子どもの身体活動実施量とその環境要因を明らかにした（国際学術誌に公表済み）。また物理的環境要因と身体活動に関する縦断研究の解析結果については、学会発表を行った。今後は、さらに１）および２）の追跡データ収集に向けて関係部局との調整を進める。１）の社会経済的要因の分析、２）の体力データの分析についても縦断的な検証をすすめる予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた2019年度の研究計画に基づく進捗であった。
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| Strategy for Future Research Activity |
2020年度以降は、研究計画に基づき、以下の通り実施する。
１．追跡データの収集・整理・・・就学前期以降の追跡データを収集し、その整理を行う。主に身体活動を中心としたデータであった小学校・中学校においては、体力データの収集に向けて、関係者との協議を行う。
２．解析の実施・・・小学校・中学校の児童生徒の身体活動と環境要因や社会経済要因の縦断的な解析を行い、得られた結果を学術誌へ投稿する。また、就学前期の追跡データを用いた検討を進める。。
３．解析結果の理論構築・・・上記の解析結果に基づき、横断研究および縦断研究による物理的環境要因および社会経済的要因について、その影響力を踏まえて身体活動および体力に影響を及ぼす機序の考察などを実施する。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたが、当初想定していた計画に対し研究が順調にすすんだため、消耗品購入に加えて、データ整理補助に関する支出が不要となった。そのため、次年度の追跡データの収集・整理補助に充当するとともに、論文投稿を前倒しして使用する予定である。
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Research Products
(5 results)
