2020 Fiscal Year Research-status Report
小児がん経験者の自立へ向けた多職種連携と家族支援プログラム開発
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19K14153
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Research Institution | Shikoku University |
Principal Investigator |
鈴木 智子 四国大学, 看護学部, 准教授 (60518067)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 保育所看護師 / 保育保健活動 / 小児慢性疾病 / 小児がん |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、病気を克服した、または、治療中の子どもたちの「自立」の第一歩として家庭から地域へと安全に社会性を発達させる機会を確保できるような体制づくりとして、保育所看護師の役割の明確化と模索を大きな研究目的としている。保育所看護師を対象としたインタビューに関して、2019年度に本学研究倫理審査専門委員会にて承認された。2020年度保育所看護師を対象としたインタビューを行い、結果をまとめて発表することができた。保育所に通所する小児がんを経験した子どもの健康管理に関して、保育所看護師数名へのインタビュー実施した結果、小児がんを経験したお子さんの入所はなく、同じ慢性疾患であったら、アレルギー疾患(喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー)の子どもが通所しており、発作対応をすることや予防的な薬物治療の継続が看護師に求められていること、そのような子どもを保育所へ通わせている保護者の安心として看護師の存在があり、看護師の役割として家族支援が欠かせないことであることがわかった。これらのインタビュー分析結果をまとめることができた。予定の学会発表はできたものの、海外における国際学会の参加ができず、国内での学会発表をおこなった。 この大きな変化要因が2020年度のCovid-19の感染拡大防止のため学会参加や施設への訪問が制限されてしまったからでもある。学会報告ができたものの、学会参加はすべてオンライン参加となった。2021年度は、学会発表結果を論文として報告予定したいと考える。 保育所への来所がかなわず、保育所保護者へのアンケート実施が行えなかった。感染拡大予防の観点から保育所への出入りには制限があるため、予定の計画を一部内容変更して実行、2021年度計画に移行したい。1.研究倫理審査専門委員会承認を得ている研究の実施を速やかに行うこと。2.保育所長への研究参加依頼が済み次第アンケート実施とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2019年度の研究実施内容を発表し、保護者へのアンケート実施が今年度の計画であった。しかし、COVID-19感染拡大予防のため、大学での活動や研究依頼ができず、2020年度前半は予定していた計画ができずにいた。今後も研究活動の変更を余儀なくされることもあり、研究実施方法を実現可能なもので計画したいと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
保育所保護者への事前事後アンケート実施方法でICTを活用してアンケート収集可能か検討すること。保育所への介入方法を看護師の直接介入から間接的な介入方法へと変更を検討する。アンケート実施等の許可が難しい場合には、遠隔による聞き取り調査に変更することも検討している。
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Causes of Carryover |
国際学会がバーチャル学会となったことから、旅費予算の使用がなかったこと。 また、研究実施に関しても保育所での実施は許可が下りなかったことから実施に関する物品購入費用は未使用のままであった。保育所との交流可能な機器の購入と保護者へのアンケートに必要な謝礼、介入調査として保育所看護を担う人件費が次の使用計画となる。同時に学会参加費用と論文投稿に必要な投稿費用、校正と翻訳依頼も行っていく予定である。
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