• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2022 Fiscal Year Research-status Report

子どもと関わる技術の教授法に関する比較研究:アジア途上国に注目して

Research Project

Project/Area Number 19K14161
Research InstitutionNagoya Women's University

Principal Investigator

門松 愛  名古屋女子大学, 文学部, 講師 (60804119)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords保育者養成 / 保育者の専門性 / 文化的相違 / ベトナム / バングラデシュ / アジア / 子どもと関わる技術 / 保育者論
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、保育者に求められる専門性の文化的相違を子どもと関わる技術から明らかにすることを目的としている。そして、そのための着眼点として欧米諸国の保育理論の独自化に注目している。当該年度は、主にバングラデシュの教員ガイド、保育者養成プログラムの翻訳をおこない、同国において保育者に求められる専門性、子どもとの関わり方に関する記述について研究をおこなった。結果として得られた成果は次の3点である。
1点目に、同国では、就学前教育の専門性を持たない教員を15日間という短期間で養成しており、その養成状況も8割程度であり、十分ではないことが分かった。
2点目に、同国では、授業を進める専門性が強固に求められており、15日間の保育者養成プログラムの構成もその点が中心となっていた。一方で、遊びに関する専門性や子どもとの関わりに関する専門性については、養成プログラムのなかでも各1日程度であることが明らかとなった。この中で特に子どもとの関わりに関しては、友好的な関係を築くこと、子どもの思考を促す声掛け等の記述がみられたが、気持ちの受け止めや共感などに関する記述は限られていた。
3点目に、バングラデシュの教員養成を受けた教員へのインタビュー・アンケート調査によって、フレーベルの理論が教員養成で教授されているとの情報を得た。しかし、この点に関しては具体的な教授内容を把握できなかったため、今後検討していく必要がある。
以上の結果を踏まえて、バングラデシュにおいては、教員の専門性として授業の実践力が強固に求められ、教員養成プログラムにおいて理論的な側面での教授は限定的であることがうかがえた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当該年度については、7月より3月末まで産休・育休を取得していたため、現地調査をおこなうことができず、また、育児により、研究に充てられる時間が十分ではなく、研究成果が限られたものとなっている。しかし、そのなかでもバングラデシュに関して、過去の現地調査で得た教員実践の再分析をおこない、また、過去に収集していた資料およびオンライン上で得られる資料を用いて研究を進めたことで、当初の研究計画にあった子どもと関わる技術に関する教授内容について一定程度明らかにすることができた。しかし、研究計画上では欧米諸国の保育理論の影響を検討することとなっているが、この点については現地調査によるインタビュー等ができていないため、未着手の状態である。

Strategy for Future Research Activity

今年度に関しても、乳児の育児をおこなっている関係上、現地調査をおこなうことが困難であるため、当初の計画を変更し、現地調査ではなくオンライン上でのインタビュー調査またはアンケート調査によってデータ収集をおこなっていく。
まず、ベトナムに関しては、昨年度に引き続き、すでに入手している資料の分析を続けていく。また、研究協力者に依頼をし、大学教員および保育者数名に対するインタビュー調査をおこなう。
次に、バングラデシュに関しては、すでに試験的にオンラインインタビューを実施した結果、インターネットの通信状況が芳しくなく、インタビューが安定的にできないことが判明したため、特に保育理論と子どもと関わる技術に焦点を絞り、アンケート調査を実施していくこととする。

Causes of Carryover

7月より3月下旬まで産休・育休により現地調査が困難であったこと、育児により研究に充てる時間が十分にとれなかったことから、当初予定していた旅費の支払いや研究協力者への謝金支払いが生じなかった。加えて、学会等に関してもオンライン開催となるか、または参加がかなわなかったため国内旅費の支出も無くなった。
今後、オンライン調査にて研究協力者への謝金の支払いや翻訳作業への謝金の支払いが生じるため、次年度使用を予定している。また、国内の学会・研究会への参加を予定しているため国内旅費の使用がある。

URL: 

Published: 2023-12-25  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi