2019 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a model regulation of diaper disposal in childcare facilities
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19K14163
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Research Institution | Kobe Tokiwa University |
Principal Investigator |
三浦 真希子 神戸常盤大学, 保健科学部, 助教 (00610320)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オムツ / 感染対策 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、保育施設における使用済みオムツの処理方法については明確な規定はない。利用者から処理代を徴収して処分している施設、家庭に持ち帰る決まりとなっている施設など、現場の対応は様々である。中でも家庭に決まりとなっている場合、多くの人の手を介して処分されるため、病原微生物による感染拡大のリスクが高まることが予測される。また、保育者(保育士や利用者)にとって衛生面、精神面、効率面で負担になる可能性が高い。本研究では、使用済みオムツを持ち帰りにすることによる施設環境の汚染状況を調査し、感染症拡大防止につながるオムツ処理の方法を検討することを目的とした。 まず、大腸菌と寒天培地を用いた実験を行い、おしりふき用ウェットティッシュを数枚重ねて使用しても、高い確率で手指が汚染されることを実証した。次に、オムツを持ち帰りにしている施設と、そうでない施設の保育士を対象に、オムツ交換時の環境汚染調査を実施し、両者に違いがあるかを確認した。更に、オムツ処理の現状を把握するため、関西地区の私立保育園253施設を対象に、厚生労働省による保育所における感染症対策ガイドラインに沿ったオムツ交換方法に関するアンケート調査を行ったところ、調査結果を公表することについて同意を得た83施設から回答を得て現状と問題点を抽出した。 今後は、厚労省「保育所における感染症対策ガイドライン」に沿った、詳細なオムツ処理規程モデルの構築する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関西地区の保育施設でオムツ交換方法に関するアンケート調査を実施し、現状と問題点を抽出することができた。また、オムツを持ち帰りにしている施設と持ち帰りにしていない施設で、使用済みオムツを処理する際の環境汚染状況を調査し、手指汚染を発端とした保育環境の汚染経路を把握することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在オムツを家庭に持ち帰りにしている保育施設で、業者委託による施設での処分を実施する。持ち帰りの場合と比較して、オムツ処理過程で汚染状況に違いがあるかを検証する。また、精神面、効率面でどのような影響があったか、保育士にアンケート調査を行い、調査結果を解析することで、感染症拡大防止と保育者の負担軽減につながるオムツ処理規定モデルを構築する。
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Causes of Carryover |
保育施設へのアンケート調査依頼を郵送にて行う予定であったが、私立保育園連盟の協力を得て理事会にて各施設の園長に手渡しで配布することが可能となったため。
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