2023 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of a model regulation of diaper disposal in childcare facilities
Project/Area Number |
19K14163
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Research Institution | Kobe Tokiwa University |
Principal Investigator |
三浦 真希子 神戸常盤大学, 保健科学部, 特命講師 (00610320)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | オムツ / 保育所 / 持ち帰り / 感染対策 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、保育施設における使用済みオムツの処理方法については明確な規定はない。利用者から処理代を徴収して処分している施設、家庭に持ち帰る決まりとなっている施設など、現場の対応は様々である。中でも家庭に持ち帰る決まりとなっている場合、多くの人の手を介して処分されるため、病原微生物による感染拡大のリスクが高まることが予測される。また、保育者(保育士や利用者)にとって衛生面、精神面、効率面で負担になる可能性が高い。本研究では、使用済みオムツを持ち帰りにすることによる施設環境の汚染状況を調査し、感染症拡大防止につながるオムツ処理の方法を検討することを目的とした。 2019年に実施した質問紙調査の結果から、使用済み紙おむつの持ち帰りをしている保育所は26.5 % (22/83) であった。持ち帰りをやめた場合、保護者や保育士の負担が軽減されるなどの利点がある一方で、保護者がおむつの使用枚数や便から子どもの体調管理ができない、費用面の問題、保管スペースや臭いの問題等が生じることがわかった。一方、2023年に行った質問紙調査では、回答があったすべての施設が使用済み紙おむつを施設内で処分しており、その背景に、使用済み紙おむつの処理方法に対する社会的な意識の変化があることが予測された。おむつ交換時の汚染状況調査からは、持ち帰りをしているかどうかにかかわらず、周囲への汚染が生じており、マニュアルを作成するなど施設で交換手順を標準化させる必要性が示唆された。 本研究についての論文が、廃棄物循環学会誌に受理された。また、本研究結果を基に、感染対策を目的としたオムツ交換マニュアル(冊子、動画)を、BABYJOB社と共同で作成した。
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