2019 Fiscal Year Research-status Report
保育内容5領域に関する保育者効力感と保幼小接続を意識したケアリングの関連性の検討
Project/Area Number |
19K14166
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Research Institution | Kagoshima Immaculate Heart University |
Principal Investigator |
井上 祐子 鹿児島純心女子大学, 人間教育学部, 准教授 (80713700)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | エンパワメント / コンピテンシー / 保育者 / 保育内容5領域 / 育みたい資質・能力 / 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、保育の質の向上に職場内で取り組むための示唆を得ることをねらいとして、保育者が自己点検・評価できるよう、保育内容5領域に関する保育者効力感が、保幼小接続を意識したケアリングにどのようなメカニズムで関連しているのか明らかにすることである。 今回、調査を始めるにあたり、研究者間でのミーテイングを行い、保育の質の向上に職場内で取り組むための示唆を得る上で、産業界より若年労働者を供給する中心的な役割を担うようになった大学(とりわけ学士課程)に対し、職業人としての基礎能力の育成を求めるようになってきている現状、及び企業の採用・人事の面においてコンピテンシー概念が導入されている現状(中央教育審議会大学分科会制度・教育部会 2008:12)を鑑みて、保育者の潜在能力及び顕在能力に着目することとした。これにより、研究者間の合意のもと、保育者効力感はエンパワメントに、ケアリングはコンピテンシーに用いる概念を変更し、エンパワメントとコンピテンシーの因果関係を仮定することとした。 令和元年度においては、認可保育所及び幼保連携型認定こども園において、5歳児クラスの担任をしている保育者(保育士、あるいは保育教諭)を対象に、質問紙調査を実施した。具体的には、保育所保育指針等に基づき、 (1)保育内容5領域、(2)育みたい資質・能力、(3)幼児期の終わりまでに育ってほしい姿に関する、保育者による子ども達への発達援助について質問紙調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
認可保育所及び幼保連携型認定こども園において、5歳児クラスの担任をしている保育者(保育士、あるいは保育教諭)を対象に質問紙調査を実施し、貴重なデータを得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
保育内容5領域に関する保育者のエンパワメント測定尺度の開発、育みたい資質・能力に関する保育者のコンピテンシー測定尺度の開発、及び幼児期の終わりまでに育ってほしい姿に関する保育者のコンピテンシー測定尺度の開発に取り組むとともに、保育内容5領域に関するエンパワメントと、保幼小接続を意識したコンピテンシーの関連性について検討を行う。
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Causes of Carryover |
令和元年度に、(1)保育内容5領域、(2)育みたい資質・能力、(3)幼児期の終わりまでに育ってほしい姿等に関する統計解析を行い、その結果を基に尺度開発を行う予定であったが、計画を変更し、次年度に統計解析を行うこととしたため、未使用額が生じた。 このため、(1)保育内容5領域、(2)育みたい資質・能力、(3)幼児期の終わりまでに育ってほしい姿等に関する統計解析と尺度開発を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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