2019 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of health problem onset mechanism caused by poverty, and solution system construction through "Children's Cafeteria"
Project/Area Number |
19K14170
|
Research Institution | National Institutes of Biomedical Innovation, Health and Nutrition |
Principal Investigator |
黒谷 佳代 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 栄養疫学・食育研究部, 室長 (50610739)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 子ども食堂 / 貧困 / 子ども |
Outline of Annual Research Achievements |
7人に1人の子どもが相対的貧困状態にある。生活困窮世帯の子どもは孤立しがちで、食生活を含む生活習慣に課題が多い。近年急増している子ども食堂は、ボランティア等に運営され、子どもの社会的包摂に向けた共助のしくみとして注目されている。 これまでに子ども食堂参加による生活習慣や社会的つながりへの影響を評価した研究は、我々の知る限り行われておらず、地域における子ども食堂の有用性の科学的検証が求められる。 本研究では、貧困を起因とする健康問題発症メカニズムを解明し、子ども食堂を介した健康問題解決システムを構築することを目的とし、①複数の子ども食堂の参加者を対象に生活習慣・社会的つながり及び健康指標について縦断調査を実施し、②その成果を基に子ども食堂における生活習慣改善のための介入をする。 2019年度は、本研究の初年度である。①複数の子ども食堂の参加者を対象とした生活習慣・社会的つながり及び健康指標についての縦断調査のベースライン調査年であった。研究計画では4~5か所の子ども食堂において調査を実施することを予定していたが、進捗が悪く、2か所の子ども食堂でしか調査を行うことができなかった。 2020年度以降に、子ども食堂参加者を対象とした追跡調査を実施予定であるが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、調査協力施設においても、子ども食堂開催を自粛しており、今後の開催についても不透明である。研究の目的を遂行するため、状況に応じて、当初の計画から変更し、実地調査を中止し、インターネット調査等を利用するなどの方法も視野に入れ、研究を進めていく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、一つの自治体(行政から提供される支援は同一の集団)内の複数の子ども食堂において参加者を対象とした調査を実施することで、各子ども食堂及びその利用者の特徴を明らかにすることができると考え、某自治体の子ども食堂ネットワークに協力を要請し、研究への協力を募った。 当該子ども食堂ネットワークに関わる社会福祉協議会などのサポートもあったものの、運営者から、「子ども食堂で調査を実施することで気軽に来てくれていた参加者の方が来てくれなくなるかもしれない」などの不安の声があり、協力が得られなかった。また、運営者の了承が得られても、参加者の在籍する小学校の校長先生からの了承が得られず、調査に至らなかった場合などもあった。 以上の理由により、研究の進捗はやや遅れていると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度以降に、子ども食堂参加者を対象とした追跡調査を実施予定であるが、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、調査協力施設においても、子ども食堂開催を自粛しており、今後の開催についても不透明である。研究の目的を遂行するため、状況に応じて、当初の計画から変更し、実地調査を中止し、インターネット調査等を利用するなどの方法も視野に入れ、研究を進めていく。
|
Causes of Carryover |
研究の進捗が悪く、当初予定していた調査が実施できなかったため。
|
Research Products
(1 results)