2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Reflection in Early Childhood Care and Education Practices Based Visual Narrative.
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19K14182
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| Research Institution | Tokyo City University |
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Principal Investigator |
横山 草介 東京都市大学, 人間科学部, 准教授 (60803484)
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2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | ヴィジュアルナラティヴ / 保育実践 / アセスメント / リフレクション / 質的研究 / ナラティヴ / 保育者 / 保育カンファレンス |
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| Outline of Annual Research Achievements |
子ども・子育て支援新制度の施行に伴って、多様な子育て支援事業の展開が促される一方で、保育の質保証や質改善の問題については様々な議論が重ねられてきた。これらの議論に関わって、保育実践の評価や省察に関する諸研究は、保育の質に関する客観的なベンチマークや評価スケールの開発、個々の保育現場における園内研修や保育カンファレンスの研究を進めてきた。
だが、これらの諸研究は、保育の質や実践の言語化や数値化という意味において言語や数値の使用に重心をおいて展開してきた側面もある。その一方で、保育実践のなかには言語による意味づけが困難な事象というものが少なからず存在している。また、現職の保育士においては、言語や数値による実践の意味づけという作業に負担や違和を覚えるケースも聞かれてきた。
こうした現況に対し本研究は、保育実践の省察と改善に関するアプローチに（a）ヴィジュアル・ナラティヴの方法論を導入し、（b）言語とは異なる手法によって保育実践の省察を行う手法を開発し、（c）その有効性を保育所への試験的導入とフィールド調査によって検証することを目的として行われた。
本研究を通して、保育実践のリフレクション過程に視覚的な図像イメージを用いることによって、言語による実践のリフレクションとは異なるリフレクション実践が可能になることが明らかになった。とくに、言語による実践のリフレクションにおいては、特定の実践とその意味づけのあり方において「一義性」が旨とされ、そのことが保育者のリフレクションに対する負担感と結びついている側面があった。これに対し、視覚的な図像イメージを用いた実践のリフレクションにおいては、特定の実践とその意味づけのあり方において「多義性」が旨とされ、そのことが保育者のリフレクションの視野を拡張するとともに、同僚との実践の方向性の共有という点においても効果を発揮することが明らかにされた。
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