インクルーシブ保育に「前向きな態度」の形成条件に関する研究

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K14194
• Research Institution: Kindai University Kyushu Junior College
• Principal Investigator: 垂見 直樹 近畿大学九州短期大学, 保育科, 教授 (10581473)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: インクルーシブ保育 / 前向きな態度

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、保育者の、インクルーシブな保育に前向きな態度に必要な条件について考察することを目的としている。本年度は、前半まで保育者へのインタビュー調査を継続し、データ収集を実施した。後半は、それまでに収集したデータを分析することが主な研究活動であった。
新型コロナウイルス感染症により調査が制限され、研究開始当初に想定したインフォーマント数が得られなかったため、特定のインフォーマント（3名）への調査を継続的に実施した。
分析途中ではあるが、インクルーシブな保育への態度について、保育者個人の属人的な信念や態度に注目するだけではなく、保育者を取り巻く保育現場全体の構造的要因（労働環境、同僚性等）への着眼が必要であることを見出すに至った。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

保育現場における、新型コロナウイルス感染症対策により、保育現場への訪問機会が著しく制限されたため。新規インフォーマントを得、調査することができなかったため、想定したデータ量を大きく下回っている。

Strategy for Future Research Activity

助成期間の延長申請をしており、現在得られているデータの分析を継続し、成果としての研究論文を執筆する。研究成果となる研究論文の方向性は、①保育者個人の信念・態度、ないし子ども理解のまなざしを主眼とするもの、②インクルーシブに前向きであることを可能とする保育者をとりまく構造的要因の解明、が考えられる。本研究機関については、主に①のテーマにおいて成果を出し、②については次年度以降の新たな研究課題としてテーマ設定する。

Causes of Carryover

当初予定していた学会費用等が掛からなかったため。