2019 Fiscal Year Research-status Report
Theoretical and Empirical Research on Teaching and Learning of Inferential Statistics: Based on the Actual Situation in New Zealand
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19K14219
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
福田 博人 岡山理科大学, 理学部, 助教 (30803522)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 統計教育 / 推測統計 / ニュージーランド / 教授単元 / 数学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,小学校から高等学校までを見通した推測統計の指導教材を開発することである。そして,2019年度の研究の目標は,国外を中心とした先行された推測統計の教授・学習に関する研究の概観ならびに指導教材の開発に向けた教授実験授業者との検討協議を行い,ニュージーランドにおける推測統計の実態調査を行うことであった。 そのために,2018年に出版された統計教育において初めての国際ハンドブックや統計教育に関する国際ジャーナルを中心として最新の先行研究を概観し,先行研究における知見に基づいて地球温暖化に関する推測統計教材を開発した。その際,小学校から高等学校までを一貫するような数学教育理論である教授単元の形で,教材の開発を行った。開発した教材について,11月に東京学芸大学にて開催された日本数学教育学会で研究発表を行った。研究発表で台頭した課題点について,この日本数学教育学会の際やメールを通して,教授実験授業者と検討を行っている段階である。 更に,8月にはニュージーランドのオークランドを訪問し,これまでの研究内容について,オークランド大学でセミナー発表を行った。そして,オークランドの高等学校において,推測統計に関わる授業観察を行うことによって指導の実態調査を行った。セミナー発表や授業観察を通して,フォーマルな推測統計だけではなく,インフォーマルな推測統計に関する教授・学習も行う必要性があることが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に基づいて,予定した研究活動が遂行され,また,研究成果を学会やセミナーにおいて発表してきていることから,「おおむね順調に進展している」と判断できる。開発教材については,課題が残されているため,先行研究の知見に基づいて,教授実験授業者と協議をしながら,開発教材の改善を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
開発した推測統計教材について,これまでの学会発表やセミナー発表で台頭した課題を解決するために,先行研究の知見に基づき,教授実験授業者と協議をしながら,教授実験に向けて改善を行う。改善結果については,逐次,学会発表ならびに論文投稿を行う予定である。ただし,COVID-19の影響のため,どれほどの学会発表ができるのかは予想できないが,オンライン学会などで研究発表できる場合には積極的に発表を行うように努める。2019年度と同様,ニュージーランドにおける授業観察を行う予定であるが,COVID-19の影響のため,実現できるかどうかは未知数な状況である。
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