2022 Fiscal Year Annual Research Report
地方看護学生の卒業を阻害する初年次要因の探索と看護師適性の指標化
Project/Area Number |
19K14277
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Research Institution | Kansai University of Nursing and Health |
Principal Investigator |
高見 栄喜 関西看護医療大学, 看護学部, 助教 (30632731)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 初年次因子 / COVID-19前の入学生 / 地方看護学生 / 卒業阻害要因 / 卒業促進要因 / 看護師適性指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究目的は、申請研究の対象者の内、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行拡大前の28年度から平成30年度に入学した学生、合計313名(男性88名、女性225名)を対象とし、卒業を規定する初年次因子(精神的健康や生活習慣など)を解明し、標準年次での卒業を規定する要因(促進・阻害要因)を検討することである。従属変数を卒業の有無とし、独立変数に満足度(友人、生活全体)の2区分、朝食習慣、ストレス度、生きがい度、GHQ12の3区分を設定した。ロジスティック回帰分析にて、①卒業の有無に対する各独立変数の影響度合いと、②卒業の有無に対する各独立変数の影響力を、各独立変数での基準群(低値群)に対する各群でのオッズ比で測定した。なお性別、年齢、BMI、喫煙・飲酒習慣(有無)を調整因子とし、有効回収率は99.4%であった。 本年度の研究での主な結果は、①卒業に対して、全体では朝食習慣(オッズ比:2.10)と友人(0.30)、女性では、朝食習慣(3.47)と生活全体(0.13)に規定力があり、判別的中率は、順に73.8%と75.8%であった。②朝食習慣・ストレス度と卒業の有無の関係では、調整後での朝食習慣(時々食べる群)のオッズ比は、0.46(95%CI:0.25-0.86)、調整後でのストレス度(中値群)のオッズ比は、0.46(0.24-0.90)とそれぞれ有意な負の関連があった。 標準年次での卒業には、入学当初の早期から毎日朝食を摂り、スムーズに新しい友人関係が築けるよう、学生の教育環境・心理面などからサポートの重要性が示唆された。我々の先行研究では、コロナ禍後の新入生の生活満足度が高い傾向があった。コロナ禍前後の相違を考慮し、朝食摂取の習慣化や、仲間づくり機会の創出などを通じて、入学生全員が標準年次で卒業し、即戦力の看護師として臨床に輩出できる研究の蓄積が求められる。
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Research Products
(1 results)