2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of Assistive Monitoring Technology to Promote Adaptive Behavior of Children with Severe Intellectual Disability
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19K14305
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Research Institution | Yamanashi Prefectural University |
Principal Investigator |
太田 研 山梨県立大学, 人間福祉学部, 准教授 (10709405)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 重度知的発達症 / 行動的セルフ・モニタリング / セルフデターミネーション / アシスティブテクノロジー / 応用行動分析学 / シングルケースリサーチ |
Outline of Annual Research Achievements |
第3年次(令和3年度)は、第2年次で実施した重度知的発達症のある生徒の適応行動増進のためのアシスティブ・モニタリングのデータを分析し、オンラインと現地のハイブリッド開催の国際学会で成果を発表した。オンライン交流プラットフォーム上の質疑応答を通して、重度知的発達症者のセルフ・モニタリングがQOLの向上をもたらすために、対象者のビデオ映像への注目特性、モニタリング対象となる行動、ビデオ映像の長さ、ビデオ映像の撮影視点等について、再考した。 第3年次(令和3年度)は、全国的な新型コロナウイルス感染症の蔓延により、予定していた追加調査やアシスティブ・モニタリングのヒアリング調査が実施できなかった。そこで、重度知的発達症を対象にビデオ映像を用いたセルフ・モニタリングやセルフ・モデリングのレビュー論文や介入研究論文を概観した。ビデオ映像を用いた介入研究のメタ分析によると、知的発達症への効果量は、自閉スペクトラム症と比して低かった。レビュー論文の対象研究の時系列データを検証すると、自閉スペクトラム症では介入直後に行動が変容した例が多いのに対して、知的発達症では介入導入の経過に伴って行動が漸増(または、漸減)する傾向があった。そのため、知的発達症児の介入への反応性に応じて、介入継続の判断をする必要性が示唆された。 第3年次の研究が予定よりも遅れていることから、補助期間の延長申請を行い、本研究の系統的なリプリケーションおよびヒアリング調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
第3年次(令和3年度)は、全国的な新型コロナウイルス感染症の蔓延により、予定していた追加調査やアシスティブ・モニタリングのヒアリング調査が実施できなかった。当初は、令和3年度までの補助事業であったが、追加調査およびヒアリング調査のため、補助期間の延長申請を行ったため、「遅れている」と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
第4年次(令和4年度)は、アシスティブ・モニタリングの実証研究を追試する。追試にあたり、研究者による学校訪問が必要最低限の回数になるように、データ収集の実施について研究協力校に依頼する。また、有識者や実践家に対する、アシスティブ・モニタリングの妥当性についてヒアリング調査は、個人情報の保護について有識者の意見を聴取しながら、遠隔での調査を実施する。
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Causes of Carryover |
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた追加調査やヒアリング調査が実施できなかった。さらに、所属機関における授業等で感染症対策を講じることに時間を要し、国際学会誌へ投稿予定の英文校閲を依頼できなかった。令和4年度は、補助期間を延長し、追加調査やヒアリング調査のための旅費や謝金、学会誌の英文校閲料のために使用する。
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Research Products
(1 results)